専門学校では簿記の勉強をしていたので、そこで得た専門的な知識を生かせる仕事がしたいと思っていました。今の経理関係の仕事は、希望通りの職種です。私が所属している財務部には3つのグループがあります。1つは、管理会計の数字を取りまとめ、予算編成や事業計画に活かしたり、M＆A など大きな案件も扱う経営計画グループ。２つ目は、グローバルでの資金調達や予算管理、銀行とのやり取りをしている資金グループ。3つ目が私が所属している決算グループです。ここでは主に決算業務の他、申告書の作成や監査対応などを行っています。私は接着剤や金属部品の事業を扱う経理を担当しています。仕事内容は税務の対応とさまざまな部署からの問い合わせ対応です。例えば、固定資産についてのもの。量産化するまでにかかった金型の費用は、その段階ではまだ固定資産にはならないので、どういう科目で処理すればいいですか？というものです。他にも税制の改正があった際には、次年度から気をつけてほしいポイントや、この改正に適応するために対応すべきことなどをお話しています。会計処理の方法の変更を勧めたり、新しいソフトの導入検討など、具体的な対処法についてもアドバイスをしています。

この部署で今、私が力を入れているのが、社内向けの簿記の勉強会です。社員のみなさんにも、基本的な簿記の知識を身につけてもらいたくて講師をしています。内容は、主に簿記3級の範囲です。オリジナルのパワーポイントで資料をつくり、社内の人向けに講座を開いています。さまざまな部署から要望をいただいて実施しているものですが、全社的に希望者を募る場合もあります。時間が合わず受講できない方のために、動画での 社内共有もしています。私一人で作成した勉強会の資料を上長に見てもらった時に、これでいいよ、良くできてますね。」と、修正や指摘もなく言われた時は、ちゃんと ポイントを絞って、伝えたいことが伝わる資料を作ることができたんだなと、うれしかったですね。勉強会などを開催することで自分自身の理解をさらに深めることができますし、財務・税務の勉強会を通して、全社員が自らの業務に繋げられるような講義になるように心がけています。

いろんな部署から、いろんな人から、経理のことでは頼りにされる。そのこと自体、必要とされているという実感があり、うれしいです。私は、製品をつくったり、開発したりしてるわけでありませんが、経理もサンスターの仕事の一部。決算グループも、みなさんに必要とされてるんだなと感じます。経理って、数字だけを扱ってる部署のように思われがちですが、実際には数字から何を読み取れるかの方を大事にしています。例えば、利益が上がらない時、上がらない理由がどこにあるのかということを決算書から気づいたりできます。数字の考察を現場にフィードバックすることも、財務としては必要な仕事だと思います。結果の分析だけに終わらず、分析したものをベースにアクションまでを提案する。いわば会社の経営に関わるような決断や判断をする部署という側面があります。だからこそ、扱う数字はきちんと根拠のあるものでないといけませんし、責任感も大きく、そこも、日々のやりがいに繋がっていますね。

個人的にはいま、税理士の資格を取ろうと勉強をしています。ぜんぶで5 科目の試験に合格しないと税理士にはなれないのですが、仕事と両立して今チャレンジしてるところです。将来的には、税務関係のことは、あの人に聞いたら全部答えてくれる、ぐらいの税務のスペシャリストになれればと思います。会社全体の制度に加えて、財務部独自の制度でもいろいろサポートしてくれます。資格取得に向けた補助も手厚く、ぜひ税理士になって欲しいと期待されているようで、ありがたいです。ほかにも、社会人として必要な基礎知識として、TOEICやIT関係の資格も補助してもらえますし、 社外の研修にも、積極的に参加させてもらっています。働き方にもとても満足しており、集中したい時はテレワーク、他部署とのやりとりが多い時期はオフィス、とメリハリをつけることができます。ぜんぶ自分で決めていいんです。会社として、選択肢をいくつも用意してくれている職場環境は、とてもありがたいです。