TALK

同期な2人(デザイン職)

デザイナー採用で(デザイン職として)入社した2人。共通点はインターンシップに参加したこと。

まずは、インターンシップでの経験をご紹介します。

 

デザイナー職のインターンシップでは、3日間のプログラムで当社のデザインについて学んでいただける内容を実施しています。業務内容のご紹介はもちろん、実際にデザインに携わっている社員とのディスカッションは課題のプレゼンテーションおよびフィードバックを通しておこないます。大学で専攻している内容とシューズメーカーのデザインがどのように融合するかを感じていただける絶好の機会です。(※インターンシップ内容は年度によって変更となる場合があります。)

MEMBERS

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南出陽香

2021年入社

芸術学部卒。大学では、プロダクトデザインを専攻。

紳士靴や婦人靴のデザイン開発経験を経て、現在はウォーキングシューズのデザイナーとして業務に従事している。

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舟橋菜生

2021年入社

メディア造形学部卒。大学時代は、プロダクトデザインを専攻し、スポーツに関わるデザインに取り組んできた。

入社後、ジュニアシューズのデザイン業務を担当。現在もより良いデザインを模索し、活躍している。

Question 01

インターンシップはどんな内容でしたか?

舟橋

「低学年が運動場で使用することを想定したジュニアシューズの提案」というテーマを提示され、3日間かけてワークをおこないました。最終日のプレゼンテーションに向けて、現役の社員からアドバイスをいただきながら、アッパーとソールのデザインをおこないました。当時は手書きで作成するという課題であったため、シルエットの表現が特に難しかったです。入社してみると、実際に業務でおこなう内容とインターンシップの課題に類似点が多かったため、実務に近い内容のインターンシップであったことを実感しました。

学生時代にシューズのデザインをメインにしていたわけではなかったので、初めて知ることも多かったのですが、非常に刺激的なプログラムだったことを覚えています。

Q1_舟橋さん①

Question 02

インターンシップに参加して良かったと思うことは?

南出

社風を体験できたことだと思います。インターンシップで接した現役の社員は皆、普段実務をしているときと同じように、学生と接してくれていたのだと入社後に感じました。なので、入社後のイメージのギャップはほとんどありませんでした。また、本当に実務に近いプログラムであったため、シューズのデザイナーとして必要な要素や自身に足りないことを知る良い機会となり、入社前に準備ができたと思っています。

Q2_南出さん①

デザイナーとして活躍する2人。

シューズデザイナーとしての仕事についてご紹介します。

シューズデザイナーとして活躍する2人。大学時代に学んだデザインとビジネスでのデザインに、どのような違いがあるのかを聞きました。

 

Question 03

学生時代は主にどのようなデザインを手掛けていた?

舟橋

プロダクトデザインを専攻していました。大学の課題ではスポーツに関するプロダクトを主に制作していました。卒業制作ではコロナ禍のアスリートの現状に着目し「アスリートソフトボーラーが自宅でも技術的な練習ができるバット」を制作しました。

 

南出

舟橋さんと同様にプロダクトデザイン専攻していました。「優しいデザイン」をテーマに子どもや女性の日常に寄り添ったモノ・コトづくりをしていました。卒業制作では子ども達がおうち時間をもっとワクワク過ごせるように、おうちの中の基地OUKICHIを制作しました。

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シューズを製品化するには長い期間を要します。

企画構想をしてから、実際に製品として発売されるまで長いもので2年以上の年月がかかります。

その川上を担う、デザイナーの仕事での苦労や醍醐味を聞きました。

Question 04

シューズデザインで大変なことは?

舟橋

2年先に発売されるシューズのデザインをすることです。シューズづくりには多くの時間がかかります。状況によって多少前後しますが、2年後に市場で販売されるシューズをデザインすることがほとんど。2年先のトレンドやカラーを考慮しながらデザインをしていくのは大変です。

 

南出

まずは、納期があることだと思います。学生時代は時間が許す限り、納得いくまでデザインに取組むことができますが、納期や多くの関係者がいるビジネスではそうはいきません。また、修正できる回数が限られているので、その中で最良のデザインをおこしていくのも大変さのひとつだと思います。

さらに、サイズによってデザインバランスが多少異なること。サイズレンジがあるため、レディースシューズであれば標準で5サイズ(22.5~24.5cm)を作製します。全てのサイズをデザインできれば良いのですが、ビジネスの現場である以上、生産効率を考慮しなければならないので、実際には基準サイズ1点のみをデザインしてから、各サイズに展開していきます。サイズごとのイメージをしながら、デザインに落し込んでいく作業は難易度が高いと思います。

 

舟橋

コストとバリューの両立もまた大変です。ビジネスでおこなうデザインでは、コストも当然考慮しなくてはいけません。コストが合わず、想定した素材が使えないことや、残材の関係で素材を指定されることもあります。そのような制約の中でデザイナーとして何ができるかを試行錯誤しながら、日々デザインと向き合っています。

Q6_舟橋さんメイン

Question 05

シューズデザインの醍醐味は?

南出

「制約のある中でのモノづくり」は大変ではありますが、同時にデザインの面白さでもあると思っています。

    先ほど、お話しした時間的な制約の他に、人間の足の形に則したベースがほぼ決まった形状でのデザインという点もある意味で制約だと思います。履くシーンによって必要とされる機能もほぼ同じです。単にカッコいいとかキレイだけで外観は決められず、靴としての基本条件を逸脱しないデザインが必須です。

デザイナーとして「制約があるからできない」でなく、「制約がある中で意図や想いを反映するにはどうすればよいか」を考える必要があると思いますし、それを実現する技を磨かなければなりません。私もまだ勉強中ですが、「制約のある中でのモノづくり」の面白みに少しずつ気づいてきたように思います。

 

舟橋

細部までこだわることができる点です。当社のデザイナーは絵を描いて終わりではなく、材料選定、カラーリング、アッパーのスタイリング、グラフィック、パターン作製、ソールの造形に底面意匠など、数多くのデザインとの調整をおこなわなければなりません。大変な行程ではありますが、細部までこだわりをもったデザインができるところは醍醐味だと思います。また、デザインするだけではなく、海外協力工場での量産に向けて、マーケティングや開発、生産・品質管理の各部門と様々な調整をおこないながら、仕事を進めていきます。実際にデザインをおこしてから量産に向けた準備ができるまで、長期間となり複雑な調整も必要にはなりますが、その分、愛着も湧いてきます。

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Question 06

今後のデザイナーに求められるものは?

舟橋

デジタルとアナログの両方のスキルが求められると思います。

シューズデザインをおこなううえで、プロダクトデザインのスキル以外にもグラフィックデザインや3Dソフトなど、デジタル関連のスキルが求められます。一方で、パターン作製やソール図面をおこす時には、手書きで線を引くこともあり、アナログのスキルも必要です。簡単に身につけられるスキルではありませんが、その分やりがいは大きいです。

私も経験を積んでいる最中ではありますが、日々成長している実感があります。

 

南出

強い気持ちと信念だと思います。求められるスキルは本当に多彩で、学ぶことがたくさんあります。はじめから全てを完璧に体現できる人はほとんどいません。自身の想いを体現したデザイン、それが製品になるまでの道のりは長いです。だからこそ、「自分のデザインしたシューズを世に出すんだ!」という強い気持ちと信念を持ち続けることが重要だと思います。

会社が「経験しながら成長してもらう」というスタンスなので、シューズづくりの基礎研修など学ぶ機会は多くあります。これから入社される方には、様々な機会をうまく活用しながら成長してほしいと思います。

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