HIOKIの技術力
“革新的技術”の創出へ。
研究開発型企業・HIOKIは、
常に未来を見据えて創造力を育み、技術力を磨いています。


HIOKIが誇る、世界レベルの技術
「産業のマザーツール」・電気計測器。未来の技術発展を支える計測器には、時代のニーズに応えてHIOKIが進化させ続けてきた技術が活かされています。

01
技術的優位性を際立たせる「非接触電圧測定技術」
電力測定や送電線のメンテナンスを行う際に、電圧の測定は必須です。しかし、配電盤内の金属端子やバスバー(大容量の電流を導電する導体)などでの電圧測定は、感電などの事故につながる恐れがあります。そこで活躍しているのは、HIOKIの非接触電圧測定技術です。非接触電力計『PW3365』は、従来からのクランプ式電流センサと非接触電圧センサにより安全性を格段に向上。電圧測定における事故やトラブルを防ぎ、生産停止が許されない工場や電源を落とせないサーバルームなどで活用されています。
絶縁被覆ケーブルの上からでも電圧を正確に計測できる技術は、HIOKI独自のものです。被覆上からエラーを極めて低く抑制して取得できる『SP7001/SP7002』は、他社にない特殊な回路を実装。伝統あるアナログ回路技術とマイクロプロセッサを用いた信号制御技術で構成されたアーキテクチャは、HIOKIの技術的優位性を際立たせています。
開発者からのコメント
『PW3365』は「JECA FAIR(電設工業展)2014 製品コンクール」で最高賞の国土交通大臣賞を受賞。講評では「電圧測定時における短絡事故・感電事故防止につながる安全・安心と、これからのエコライフに貢献する製品」として高い評価をいただきました。

02
潜在欠陥検出を可能した「高周波測定技術」
基板検査装置に高周波計測器を搭載することで、パターンコイルの配線間ショートやパターンの細りや太りなど、直流低周波測定において観測不可能な潜在欠陥を検出できると着想し、独自の『高周波測定技術』を開発しました。
高周波測定においては、プローブ(測定を担う部品)と計測器本体をつなぐ高周波ケーブルの湾曲による測定再現性の低下が課題となっています。HIOKIでは、計測機能を小型化してプローブ自体に搭載し、ケーブルレス構成を実現。元来からの課題を解決すると共に、測定スピードを向上させ、効率の良い高周波測定を可能にしました。
開発者からのコメント
研究会やシンポジウムで紹介したHIOKIの高周波測定技術は、聴講者の皆様より高い評価をいただきました。お客様の声を聴きながら製品仕様を検討し、製品化に向けてさらに開発を進めています。

03
最新の市場ニーズに応え続ける「電流測定」
各分野で開発され続ける高効率な省エネ商品の評価には、電圧・電流の測定から消費電力を測定する電力計が必要です。しかし、電流測定の際に測定範囲を拡大するには、リアルタイム測定している電流を止め、シャント抵抗器(電流を分流する機器)を接続しなければならず、準備が面倒で作業に時間がかかっていました。
そこでHIOKIでは、電流測定を簡易に行える電流センサを開発。直線性の良い電流センサを構成することで、小電流から大電流まで効率の良い電流測定を可能にしました。ソーラー発電時の効率測定や、半導体スイッチや高周波リアクトルの評価など研究開発の分野などで活用されています。
開発者からのコメント
性能面はもちろん、開閉のしやすさなどの利便性が評価されているクランプ型センサは、世界的に見ても競合製品がありません。そのため、日本国内のみならず海外の自動車関連のお客様から継続的に採用いただいています。

04
IoTで作業効率を大幅に向上する「遠隔計測」
様々なモノをインターネットに接続し、モノや入手した情報にいつどこからでもアクセスできるIoT(Internet of Thing)。HIOKIでもIT技術を取り入れた『GENNECT』シリーズを開発し、お客様の作業効率化を支援しています。
例えば、「5分で始められる遠隔計測」をコンセプトに開発された遠隔計測サービス『GENNECT Remote』は、IoTに必要なWebアプリケーションとセキュリティをオールインワンで提供。電源品質を監視する計測器『PQA』と組み合わせ、電源異常による問題を早期に対処しています。
ほかにも、現場作業を効率化するスマートフォンアプリ『GENNECT Cross』や、複数の計測器から伝送されるデータを統合管理するPCアプリ『GENNECT One』も提供し、DXの一端を担っています。
開発者からのコメント
導入されたお客様からは「これまで遠方に出張し、確認していた現場の状況をリアルタイムで確認できるようになり、実験のサイクルを大幅に短縮できた」と高い評価をいただくなど、「HIOKIは先進的にIT活用を進める企業だ」と認知されてきていることを、実感しています。
グッドデザイン賞/iFデザインアワード商品紹介
HIOKIでは、各分野のプロフェッショナルの目にかなう製品づくりを目指しています。そのため、製品開発の初期段階から専任のプロダクトデザイナーがチームに参加。ハイクオリティのデザインが認められた製品を、多数のデザイン賞受賞製品の中から一部ご紹介します。
グッドデザイン賞

2015年受賞
パワーアナライザPW6001
世界最高クラスの測定精度と安定性を持つ、電力計のフラグシップモデルです。独自形状のシールドや電力計として世界初のオシロスコープ機能の搭載といった計測器自体の性能に加え、入力ユニットに設けたスライドカバーや仕切りによる誤挿入・短絡の防止、ペンやキーボードによるタッチパネル画面に表示された計測データのメモ機能からプリンタ紙出力を不要にするなど、“人間系”を含めた正確性と安定性がデザインに反映されている点が高評価を得ました。

2020年受賞
メモリハイロガーLR8450-01
センサユニットを接続し、データの高速取得が可能なポータブルロガーです。最大330chの測定が可能で、ユニットを増設しても変わらない高速性を持ち「ひずみ」「温度」「電圧」といった現象を同時観測。有線接続ではストレートな脱着とひねる動作を不要とした固定法の導入で断線を回避します。無線接続では各ユニットにA/Dコンバーターを搭載し、複数台接続時の高速性を維持するなど、多様な現象をスピーディに同時計測できるデザインが高評価につながりました。
iFデザインアワード

2018年受賞
メモリハイコーダMR6000
メモリハイコーダは、多種の信号をアイソレーションアンプや絶縁アンプなしに電位差を気にせず使えるデータアクイジション (DAQ)・波形記録計・レコーダです。『MR6000』は、従来比から10倍となる200MS/秒の高速測定、同32倍の高速リアルタイム保存を実現。高評価につながった要因は、史上最高の測定能力を有し多チャンネルタイプでありながら、従来比の1/2サイズを実現したフォルムやタッチパネルの直感的な操作性、視認性を最大限向上させるアングルといった、高い機能を活かす優れたデザイン性です。

2021年受賞
ACリーククランプメータCM4001
電線を囲むだけで電流を測ることができるクランプメータで、微小な漏れ電流から大きな負荷電流まで幅広い測定対象をカバー。IEC規格で要求される電気的安全性能や漏洩電流の測定性能を満たし、信頼度の高い測定が可能です。安全性能を向上する絶縁能力の高い樹脂材料や、高精度な測定性能を実現するため透磁率の高い磁性材料の採用、測定結果のOK/NG判定を音と光でお知らせするコンバレータ機能といった作業のクオリティと効率を共に向上させる機能性を兼ね備えたデザインが高い評価を得ました。

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