役員はヒューマネージをどうみている? 人事部長が語る、「採用」と「社員」、「会社」のコト

役員は、ヒューマネージをどうみている?
人事部長が語る「採用」「社員」「会社」のコト

ヒューマネージは、人材の“採用”から“定着”、その先の“活躍”までを支援する人材サービス事業を展開しています。実践的なソリューションサービスの提供を通じて、お客様企業の成長に貢献する。そして、人がいきいきと働く社会づくりに貢献する。だからこそ、ヒューマネージで働く社員にも、仕事を楽しみ、仕事を通じて成長して欲しいと考えています。

今回インタビューに登場するのは、人事部長(兼 広報部長)であり、2022年からは取締役も務める山口。長年、ヒューマネージで働き、会社の成長をみてきた彼女ですが、これまでの道のりを振り返って発したのは「いつか、わたし自身が会社の成長に追いつけなくなる日がくるかもしれない」という言葉。会社と一体でありつつ、第三者の視点でも顧みるまなざしがありました。

ヒューマネージ愛をもちながら、フラットな視点で組織のいまとこれからを見つめる彼女が語る会社の魅力、そして社員への想いとは。役員の心の中を、少しご紹介します。

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山口 真貴子

山口 真貴子

印刷会社勤務ののち、2001年、ヒューマネージの前身企業に入社。2007年、会社の独立とともにヒューマネージへ転籍。カスタマーサクセス、マーケティングを経て、人事と広報を担当。2022年より現職。

―――スペックよりも「ヒューマネージらしい価値観」を重視した採用

山口さんは人事部長として自社の人材採用に携わっています。
ヒューマネージの採用において大切にしていることを教えてください。

いちばん大切にしているのは、ヒューマネージと価値観がフィットしているかどうか。それまでのご経験はもちろん伺いますが、スキルやスペックというよりは、そのご経験ににじむその方の価値観がヒューマネージにフィットするか、その方がいまいるメンバーとともに笑顔で働いている姿が浮かぶかを一番大切にしています。

大転職時代といわれるいま、「一定の活躍が見込める人を即戦力として採用し、3年働いてもらえばそれでいい」という考え方もあると思いますが、どうしてもそう割り切れない。お力添えいただいている人材紹介会社さんには、理解に苦しむという顔をされたこともあります。でも、本当にイマドキじゃないのですが、せっかく縁あって同じ船に乗るのであれば、できれば長く一緒に船を漕いで、よりよい場所にいきつきたい。そういう仲間に出会いたいと考えています。

人材の流動化が進み、転職を繰り返す人も増えています。
そのようななかで「できれば長く働いてほしい」と考えるのはなぜですか。

ひとつは、ヒューマネージの仕事が、一人前になるのに時間がかかるという点。わたしたちの仕事は、人事のお客様の課題解決です。自社の人の事に日々奮闘されている人事の方々は、皆さま本気でよりよい打ち手を模索されている。そのお悩みは、大小さまざま、いろんな領域にわたりますし、時代によっても変わります。そんな人事の方のパートナーとして、採用、定着、活躍の課題解決に併走するのは、一朝一夕でできるものではありませんし、「そろそろ一人前になれたかな」と思っても、まだまだ先がある奥が深いものです。そういった面白さがわかる前に辞めてしまうのはもったいない。

ほかにもありますか。

やれること・やってほしいこと・やりたいことがたくさんあるはずだから、というのがもうひとつの理由です。ヒューマネージは、まだまだやりたいことだらけ、伸びしろだらけの会社です。3つの事業それぞれが成長しようとしていて、新しいことも、いまあることの改善も山積みです。会社の成長に合わせて新しい仕事もできたりする。さらに長く続けていると、自分自身も変化して、お客様向けだったり、社内向けだったり、役に立てるところが変わってくる。だから、短期的な眼だけでみてしまうともったいない。わたし自身の経験もあって、そう思います。

あとは…純粋に誰かが辞めてしまうと悔しいし、悲しい。先ほどお伝えしたような、ヒューマネージの可能性も理解して、それでも道が分かれるならやむを得ないかもしれないですが、そうじゃないなと感じるケースはやっぱり…伝わるようにできていなかった自分が悔しい。多分、社長の齋藤さんが一番そう感じていると思う。でも、他社の経営者や人事の方から「そんなにいちいち傷ついていたら身が持たないですよ」と言われることもあるので、ちょっと珍しいのかもしれないです。

価値観フィットを重視するというお話がありましたが、
ヒューマネージが重視する価値観とはどのようなものですか。

クレドのHUMANAGE WAY――仁・義・礼・智・信が、会社の価値観、人柄ならぬ会社柄をあらわすものです。仕事に対する姿勢としては、ポジティブで誠実であることでしょうか。わたしたち自身が成長するために、利益は当然必要です。でも、利益を取りに行くというより、真摯に仕事に取り組み、お客様に貢献したことが、結果的に利益につながる。まっとうな仕事をする、真面目に本質的に仕事に取り組むことが幸せにつながると思えるような…。まっすぐな会社だと思いますし、キャラクターはバラバラでも、そういう価値観の人が多く働いていると感じます。

―――世の中がよい方向へ進む、「新しい常識」を出している

ヒューマネージで働くことの良さは、どんな所にあると思いますか。

以前、顧問の川上先生から「この世には、たくさんの企業が使っているけれど、世の中が変わるわけじゃないサービスもある。でも、ヒューマネージのサービスは、それが広まれば世の中がいい方向へ進む。わたしたちは、そういうものを生み出しているんですよ」と言われたことがあって、それを聞いたときに「あぁ、本当だ」とすごくハッとしたんです。応募者と企業をつなぐプラットフォームとして生まれた採用管理システムも、保有能力じゃなくて発揮能力に注目したコンピテンシー採用も、人材開発に活用できるストレスチェックやエンゲージメント・サーベイも、全部そうだな、と。ヒューマネージのサービスは本当に面白いし、「新しい常識」になるいいものだと思える。そう思える会社で働いているのは、ラッキーだな、と思います。

山口さんからみて、ヒューマネージの社員は楽しんで働いていると思いますか。

難しい質問ですね(笑)。もちろん、仕事は難しいし大変だし、追い込まれる場面もあるし、毎日100%ハッピーな状態ではないと思います。ある程度仕事ができるようになると、思春期みたいな時期もやってきますし。でも、ヒューマネージの社員は、イイ顔をしている人がとても多いと思います。ヒトコト用に撮影した写真をみて、いつも「みんな、ホントにイイ顔してるな~」って。

最近は「仕事はなるべくしたくない」「とにかく楽してお金をたくさんもらった方が勝ち」みたいな風潮もあって、それもひとつの価値観だと思うけれど、わたしは仕事を通じて成長するというのは貴重な財産だと思うし、誰かや何かの役に立てるのも、組織で働く良い点だと思っています。ヒューマネージの人は、仕事や働くことに対してポジティブで、若手もベテランも手を抜かずに仕事に取り組んでいる。社内政治とか過度な上下関係とか足の引っ張り合いとか、余計なことに煩わされることもない。それは結構恵まれたことだと思います。

反対に、ヒューマネージがもっと成長すべき点は何ですか。

それはもう、山ほどあります。ヒューマネージはいい会社ですが、100点満点ではありません。よく「50人の壁」「100人の壁」などと言いますが、会社というのはフェーズごとに新しい課題がやってきて、ヒューマネージがいま直面しているのは「200人の壁」。数十人規模だった頃とは違い、人と組織が成長していく仕組みをしっかり整備すべきフェーズにあります。「だって、ベンチャー企業だから」という言い訳に逃げずに、成長を阻害する社内的な甘さを排して、規模の大きな企業の取り組みを学んで取り入れていく。中学生が高校生になるような、ひとつ上のステージにあがるときがきていると思います。

そうした課題を解決するために、人事が果たすべき役割をどのように捉えていますか。

いまは社員の人柄や能力、関係の良さに頼り切っている状態なので、至らない部分をひとつひとつ形づくっていく…ひとつ終える間に新しい課題が10個降り注いでくるような、宿題がどんどん積み重なっている状態なのですが、メンバーと力を合わせて、日々、優先順位をつけて取り組んでいくしかないです。

わたしはやっぱり、社員のみんなにヒューマネージを好きになって欲しい。人と人との関係と同じで、何か一つのことをしたから好きになるわけじゃなくて、いろんな接点のなかで徐々にその人の魅力が伝わって「悪くないな」とか「いいな」と思ってもらえると思うので、人事制度でも福利厚生でも、会社のストーリーに沿うものか、みんなが喜んでくれるか、どうすれば浸透するかを頑張って考えてベストを尽くす。そして、そこに込められた意図・背景を、社内に丁寧に伝えることも大切な役割だと考えています。

採用活動においても、魅力や想いの伝達は重要ですよね。

そうですね。あちこちの接点から、ヒューマネージの“らしさ”が伝わって、求職者の方に「悪くなさそうな会社だな」と思っていただいたり、いまいる社員が「この会社の動きは、ポジティブなものなんだな」と受け止めてくれたりすることが理想です。一方的な押しつけにならないように、ストーリーが伝わるように伝えるという感覚は、大切にしています。

―――会社や仕事を好きなほうが、たいてい楽しい

さきほど「社員のみんなにヒューマネージを好きになって欲しい」という言葉がありました。なぜそう思うのか、経験をふまえて教えてください。

白状すると、最初から会社に対してポジティブだったわけじゃないんです。前身の会社に入って、2007年にヒューマネージが独立するくらいまでは、お客様のためには全力で仕事していたけれど、会社には文句ばっかり言っていました。でも、管理職になったばかりのタイミングだったか、社長の齋藤さんから「山口さんは、これまでは会社に対して文句を言っているだけでよかったけれど、今後は違うよ。天に向かって唾を吐いているようなもので、これからはその言葉は自分に降りかかってくるんだよ」と言われたんです。びっくりして、「だったら目線をぐるっと変えてやろう」と思ったのを覚えています。

そのあと、意識して目線を変えてみたら、それまでとはぜんぜん違うものが見えてきた。何かするときも、いろんな社員への影響を考えて、相当の議論を尽くす。そんなところまで考えるんだ!?というのは、それまで全く見えていなかったことでした。また、独立以降、会社が苦しい局面が何度かあったのですが、そのときの意思決定も社員への影響を常に重視していて。ピンチのたびに、どれだけ考えて丁寧にやっているかがわかって、信用できると思えた。いまは、毎年いい会社になろうと本気で思っているので、そういう点をとても信頼しています。

自分が好きだから好きになって欲しいというのもあるし、わたし自身、好きになってからのほうが仕事がぐっと面白くなったので、みんなにも好きになって欲しいと思うのかもしれません。

山口さんにとって、ヒューマネージとはどのような存在ですか。

なんでしょう…確実に言えるのは、わたしがいま、働くことにポジティブなのは、ヒューマネージで仕事をして多少なりとも成長できたからかなと思います。わたしのような普通の人も頑張れるのは、ヒューマネージという会社の良いところだとも感じます。

あとは、会社は生き物のようなものだと言われますが、近年それは感じていて、「成長しないで」と思っても止められなくてぐんぐん伸びるときがある。そうなると、わたしが怠けたり手を抜いたりしたらあっという間においていかれるだろうし、頑張っていても、いつか会社の成長に追いつけなくなるときがくるかもしれないと思います。これは別に悲観しているわけではなく、なるべく多く役にたてるように精進しなきゃなという意味です。

今後、ヒューマネージをどのような会社にしたいですか。

「新しい常識」を発信して、お客様に、世の中に貢献する会社であり続けたいです。社外に対しては、ヒューマネージのプレゼンスを上げていきたいですし、社内に対しては、仕事を頑張る社員のみんなに選ばれ続ける会社でありたいです。わたし、社外の方に、会社や社員のことをほめていただけるとすごくうれしいので、より多くの方に「いい会社ですね」と言っていただけるようにしたいです。

最後に、山口さんの職業人生をキーワードで表すと、思い浮かぶものはありますか。

なんでしょう…まず、ダメダメだった自分を成長させてもらった恩というか、幸運さはすごく感じています。ずっと飽きなくて、大変だけど面白いと思える会社と仕事があるのは、ありがたいことだな、と。

あとは、本当に私見になってしまうのですが、最近、いろんな会社を渡り歩いてキャリアを積むことがひとつの推奨モデルになっていたりします。でも、それは、日本代表のチームに召集されて期間限定で結果を出すような話で、向いている人と向いていない人がいると思うんです。神戸大学の鈴木先生が「蝶を追いかけて、気づいたら山を登っているという生き方、キャリアの積み方もあり得ると思う」「もしキャリア発達が〈自分発〉だけで決められてしまうならば、自分で自分の可能性を狭めてしまう可能性がある」と話されていて、わたしは完全にそちらだなと思って。今後も目の前の仕事を頑張って、引退のときに「振り返ったらこういう道だったんだ。ちょっとは役に立てたかな」と思えたら及第点だと思います。

役員はヒューマネージをどうみている? 人事部長が語る、「採用」と「社員」、「会社」のコト
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