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一番の近道に、会社も上司も導いてくれました
社内ローテーション事例
武正 苑子 sonoko takemasa
法学部卒、2013年入社
エイベックス・エンタテインメント株式会社 クリエイティヴグループ クリエイティヴ第2ユニット
※ 所属・経歴・原稿は2018年3月時点のものになります
※内容は全て取材当時のものです
現在の仕事内容とやりがい
CDやライヴ映像・配信音楽などをアーティストとともに構想・制作
パッケージ商品(CDやライヴ映像)・配信音楽などを、アーティストとともに構想・制作(コンセプトや作品テーマ決め、レコーディングやMV撮影など)する、いわゆるA&Rと呼ばれる仕事をしています。
在籍しているクリエイティヴルームは、リリース・レーベル・事務所にとらわれず、音楽商品だけでなく、ライヴの出し映像から新人アーティストのデモ集め・育成など多岐にわたる制作・創作を手がけている部署です。
「携われて幸せだな」と思うことは、数え切れないほどあります。特にリリースした商品をお客さんが喜んで手に取ってくださる姿を見たときや、関わった作品を、アーティストがライヴでパフォーマンスして、お客さんと一体になっているときは、毎度うるうるっときます。

就職活動・志望動機・選社理由
自分を偽らずに働ける会社のみ受ける!
すべて単純な理由です(笑)
中学3年生のときに初めて「a-nation」を観に行きました。当時は今以上にチケットの入手が困難で、やっと取れた席は一番上の端の端。それでもアーティストの熱量やお客さんの楽しむ姿、何より会場全体に無数に広がった青いペンライトの光があまりにもきれいで感動しました。そのとき、単純に「こんな仕事ができたらいいな」と思いました。
なので、就活が始まってからも悩みはそれほどなく、自然な流れでレコード会社を中心に受けました。他にも、メディア業界や化粧品会社などもまわりましたが、そのとき軸としていたのは「自分を偽らずに働ける会社のみ受ける」ということでした。実際に髪も真っ黒にせず、スーツも着ないで面接に基本臨みました(笑)よく「趣味を仕事にするな」という人もいますが、性格的にそんな器用ではないし、「特に秀でたものがなくても好きなことだったら仕事も続くはず」と単純に思っていました。
他のレコード会社からも内定をいただきましたが、エイベックスに決めた理由は、最終面接の前に社内で出会った一人の女性の行動でした。その女性は颯爽と現れて、目上の男性たちに挨拶の握手を交わすとすぐに、目を輝かせて企画の話をしました。すると男性たちはその話にあっという間に夢中になり、固い握手が最後には熱い握手に変わっていました。たった10分程の出来事だったのですが、初めて「a-nation」を観たときと同じ気持ちで、単純に「この会社で間違っていない、ここだ」と確信して入社しました。
偶然ですが、その3年後に、私はその女性のアシスタントになりました(笑)
現在までの所属部署とそれぞれの仕事内容(1)
購買の仕事?パン売るの?
商品管理部【入社〜2年目】
エイベックスからリリースするパッケージ商品(CD・DVDなど)にまつわる、全ての制作・在庫・生産・発注・納品を一括して管理する仕事で、会社で一二を争う真面目な部署です。
当時は「購買」という部署名で、配属が人事から口頭で発表されたときは「え、パン売るの?」と思いました(笑)
新卒が一度も所属したことがなく、「これは私を鍛え直す意味での配属なんだ!」とも思いましたね(笑)ずっと運動部で学生時代を過ごしてきていて「体力には自信があります!」と入社したのに、毎日10時間細かいエクセル管理作業とずっとデスクに座りっぱなしということが当初は辛くて……。でも上司に「この部署は正しいことを行える、正しいことを積み重ねられる」と言われたときに、客観的に仕事が見れて、こんなに多くの部署と関わりがあり各業務を広く学べる部署はないと思い、それからはここで一生懸命やることが一番の近道だと思って仕事に取り組みました。
2年目には、まさかの新卒が配属に。そして、その新卒をトレーナーとして指導できたことは、社会人として一番成長を実感できた出来事です。その後5年連続で、新卒が入社していると聞いてとても嬉しいです。
現在までの所属部署とそれぞれの仕事内容(2)
「日々勉強」とはこのこと
音楽宣伝部・制作部アシスタント【3年目〜4年目】
3年目に異動になりました。所属は制作部だったのですが、約2年兼務で宣伝部にも在籍しながら制作のアシスタントをしました。この兼務を、上司の計らいでさせてもらえたことが自分にとっては契機に。プロモーター(アーティスト宣伝担当・メディア担当)も経験したことで、アーティストブランディングやメディアとのつながりから、世の中の「ニーズ」や「流行」を察知する大切さまでを学ぶことができました。
アーティストとは一番遠いところにいる、管理という部署から大きく異なる異動でもあったので、「日々勉強」とはこのことでした。アーティストがつくり上げた作品や想いの熱量を、どうやって変えずにお客さんに届けられるか、ずっと頭に置いて仕事をしていました。とっても厳しい現場でもあったし、数え切れないほどの反省もありますが、多くの先輩・社外の人たちに支えられ、育ててもらい、感謝しかありません。

現在の部署へ異動が決まったときの気持ち
なんで、クリエイティヴ要素ゼロの私が?
違和感しかなくて、まわりに問いかけたし、問いかけられました(笑)なぜなら、ずっと学校の成績でダントツ悪いのは図工・美術……(笑)絵心は全くなく、笑われてばかりで、クリエイティヴ要素なんてゼロでしたから……。
最も役に立っている経験
商品管理ほど「おいしい部署」はなかった
宣伝の仕事も商品管理の仕事も、本当に今役に立っています。
特に、商品管理での仕事のおかげで、納品までのスケジュール感が分かっているので、コントロールしやすく、「いいものをつくりっぱなし」にするのではなく、「お客さんの手元に届くまで品質的にも良いものをつくること」を意識しています。そして、本当に広い業務の仕事に関われていた管理業務のおかげで、各セクションの動きや知識が自然と身について、今ではあんなに「おいしい部署」はなかったと思っています。
異動・社歴としては入社5年目と浅いですが、一番近いルートを会社も上司も導いてくれたと心からありがたく思っています。
将来の夢・目標
まずは、自分らしいA&Rが目標
いつか商品管理に戻って恩返しを
「自分らしいA&R」になれたらいいなと思っています。
現在所属する部署には、ヒットを創出したり、才能溢れるレジェンドな先輩方ばかりなのでアシスタント時代にもその凄さは本当に感じました。でも、自分には全部真似はできません。それでも、今まで経験したことを活かして、アーティストの想いやニーズ・トレンドなどのすべてのパーツを、優秀なクリエイターさんとともに具現化して、はめていくことなら、自分の体と想いがあればできるかもしれないと思っています。
「ファン目線」「アーティスト目線」を忘れずに、日々取り組めたらと思います。そして、いつかは商品管理に戻って、現場の気持ちがわかる管理担当になって恩返しをしたいとも思っています。
今の部署にもっと後輩が入ってほしいなと思っています。本当に自分は恵まれたと思えるくらい、素晴らしいディレクターの先輩方につかせていただき、学ばせてもらいました。自分が今は最年少なので、エイベックスの財産のノウハウをもっともっと若い後輩たちに引き継いでほしいと思っています!

代表的な1日の流れ
10:30〜11:30
出社後、メールチェック・登録作業・企画/資料作り
11:30〜12:30
リリース会議・移動
13:30〜18:30
レコーディング(合間に打ち合わせ・衣装合わせ・取材など)・移動
19:30〜21:30
映像編集、帰宅
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