
全く違う4つの部署で得た経験が、すべて役に立っている
社内ローテーション事例
木村 絵美 emi kimura
商学部卒、2002年入社
エイベックス株式会社 人事グループ 第1人事ユニット マネージャー
※ 所属・経歴・原稿は2018年3月時点のものになります
※内容は全て取材当時のものです
現在の仕事内容とやりがい
グループ各社の人事を担当するチームのマネージャー
エイベックスの人事は大きく3つに分かれています。(1)多岐にわたる人事業務を横断的に企画・運用しているチーム、(2)多数あるグループ会社ごとに人事担当を置き、各社ごとに人事全般のフォローを行っているチーム、(3)新たな視点や切り口で人事戦略やしくみの検討を行うチームがあります。そのうち、私は、(2)のマネージャーを務めています。
また、2016年度から行われている、評価制度や勤務形態を中心とした人事制度改革の検討プロジェクトにも携わっています。新しい取組や制度の検討を行い、それを導入・定着させるために各社をフォローし、声を聞き、それを設計や運用にフィードバックする。そういうサイクルで、チームなどの枠組みを越えて人事の業務が行われています。
自分が部署異動や採用に関わった方たちが、新しい部署で活躍されているのを見たり聞いたりしたときなどはやはり嬉しいですね。一人ひとり、思考やキャラクターも違いますし、相性もあると思います。そういうものが上手くはまって、その方自身が活き活きと仕事をされていたり、部署自体が良い方向へ向かってくれたら、人事として嬉しい限りです。
あとは人事に関する仕組みや制度を導入して、「よくなったよ」とか「働きやすくなったよ」と言ってもらえることですね。さまざまな仕事や働き方、年齢や境遇、価値観の方がいる中で、共通の仕組みを取り入れるときは本当にたくさんの意見をいただくのですが、それでも最終的にプラスの意見や感想を聞いたり、プラスの結果が見えたときには、「取り入れてよかった!」とやりがいを感じます。

就職活動・志望動機・選社理由
「音楽の仕事をする」と、高校のころから勝手に決めていた
音楽が好きで、高校のころからすでに「音楽の仕事をする」と、勝手に決め込んでいるところがありました。そして、大学の就職活動の時期、業界に関係なくどんな仕事をしたいかで考えたのが「営業職」でした。営業をやって何かを売り込むなら、自分の好きなもの以外は考えられない!という想いで、音楽業界をメインに就職活動を行っていました。 エイベックスに決めた理由は、ずっと目指していた業界だったというのが一番ですが、その中でも、次々とムーヴメントをつくって世の中に送り込んでいるパワーが、本当に圧倒的だなと感じていて、その点を魅力に感じたからです。
現在までの所属部署とそれぞれの仕事内容(1)
第一希望だった音楽パッケージの営業に
音楽営業【入社〜8年目】
新卒の配属で、第一希望だった音楽パッケージの営業に。
1年目から国内チェーンの法人本社とその店舗を担当。店舗への訪問回数と、数字の達成にひたすら燃えていました。予算をもらいオリジナルキャンペーン施策なども企画・実施したりしました。その後、外資系チェーンや卸法人の担当を経たのち、営業本部全体の管理・とりまとめや販促との調整などを行う営業推進の業務なども務めました。
現在までの所属部署とそれぞれの仕事内容(2)
全く想定していなかった管理部門へ
海外事業・海外子会社管理【9年目〜10年目】
全く想定していなかった管理部門へいきなりの異動。海外子会社の事業収支の管理をメインに、各種規程や人事制度の導入なども行ったりしました。一つの部門にいながら、国内ではそれぞれ部署が独立している事業管理、人事、経営企画などの管理業務に幅広く携わることができ非常に勉強になりました。
語学のスキルがない中での異動だったのですが、音楽営業時代に身に付けた数字に対する感覚が役に立ちました。また、業務を通して会計の分野に興味を持ち簿記2級も取得。

現在までの所属部署とそれぞれの仕事内容(3)
業務プロセスとシステムを再構築するプロジェクトに
BPR・システム【11年目〜12年目】
グループ内の管理業務の業務プロセス、およびシステム再構築を推進するプロジェクトに参画。多岐にわたる管理業務のうち、私は管理会計・予算の領域を担当しました。現場と開発ベンダーの間に入り、現場のニーズをくみ取りながら、プロジェクトを遂行していきました。前部門で事業管理を行っていたことと、簿記を取得していたことがダイレクトに活かせました。
また、チームを組んで決められた期限・人・予算の中で進めていったり、さまざまな事象が次々と発生する中で優先度(重要度と緊急度)をつけてクイックに対応していくという、プロジェクト型の業務遂行が、後の業務・仕事の進め方において役に立つことに。
現在までの所属部署とそれぞれの仕事内容(4)
経営企画へ異動、グループ内外のM&Aに関わる
経営企画【13年目〜15年目】
前プロジェクトが終了したタイミングで、経営企画へ異動。グループ各社の経営レベルの判断が必要な戦略や、案件の内容整理・実行サポートを行ったり、グループ横断の課題に対する現状分析や解決策の提案などを行っていました。
中でも、グループ子会社の会社再編や、外部企業との合弁会社設立や出資など、グループ内外のM&Aに関わる業務は、特にやりがいを感じていました。M&Aのスキームや企業価値の算出など新たに修得した知識もとても多かったですし、経理・契約・人事・総務・システム・現場部門などあらゆる部門と密に連携を取り、俯瞰的に案件を進めていくことが求められました。

現在の部署へ異動が決まったときの気持ち
事業戦略と人材戦略はセットだ!
「私が人事!?」「管理系部門の中でついに人事か!」というのが率直な感想でした。
経営企画の最後の半年は、経営層の方が考えていることや想いをすごくたくさんインプットさせてもらった半年。「来年度はこのインプットを自分の中で消化して、よりよい提案や意見のアウトプットに変えてすべて吐き出してやる!」と意気込んでいたタイミングだったので、それだけが心残りでした。
ですが、「事業戦略のサポートをするのが経営企画なら、人材戦略のサポートをするのが人事、事業戦略と人材戦略はセットだ!」とすぐに気づき、これまで得た経験やインプットすべてを、人事という新しい領域で活かしきろうと決意しました。
最も役に立っている経験
前の部署の経験が、次の部署での仕事に役立ち……その連続
何か一つというよりはすべてですね。私は4つの部署を経験して今にいたりますが、一つ前の部署で経験したことが今の部署の仕事に役立ち、その上で得たものがまた次の部署で役に立つ。その積み重ねで、すべてがつながっているという感覚です。
その中でも、事業の戦略や数字に触れる機会が多かったことは、役に立っている、というか、役に立てなければならないな、と思っています。特に組織設計においては、事業戦略と人事戦略は一体でなくてはなりません。事業の戦略や数字なども理解できる人事、それを理解した上での人材提案ができるような動きを取っていきたいです。
あとは、部署や業務が変われば、社内でやり取りする方も変わります。4つの部署を経験したことで、あらゆる部署の方との接点を持てたことが、今の人事という仕事をする上で本当に役に立っています。
将来の夢・目標
「取り入れてよかった」「変えてよかった」と思われる人事制度を
人事は今年、たくさんの新しい取り組みを行っています。初めて取り入れるものやこれまでのやり方を変えるものとさまざまですが、どれも少しでも会社を良くしたい、エイベックスでの働きがいを感じてもらえたら、という思いからです。
次から次へ新しいことが多くて、戸惑いを感じている部分もあるかもしれません。でも、あとから振り返ったときに、「取り入れてよかった!」「変えてよかった!」と思ってもらえるよう、一つひとつ丁寧にチャレンジしていきたいと思っています。
代表的な1日の流れ
10:00〜11:00
プロジェクトメンバーとの制度関連打合せ
11:00〜12:00
ユニットメンバーとの業務関連打合せ
12:00〜13:30
デスクワーク(午前中の打合せ内容の検討・調査・資料作成)
13:30〜14:30
昼食
14:30〜16:30
他部門との人事関連打合せ
16:00〜18:00
デスクワーク(午後の打合せ内容の検討・調査・資料作成)
18:00〜
メール・slack等の未対応案件の対応、翌日以降のタスクの整理後、帰宅
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