CMC研究職

■ CMC研究本部の思い

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■研究者の育成

【専門性の更なる向上】患者さまのニーズに最大限応えられる製品開発、製造コスト(CoGs)低減につながる最適な合成ルートの構築や先端技術を駆使した分析法開発など、高いCMC技術により新たな価値の創製に貢献します。【広いスコープを持った人材の育成】米国のShionogi Inc.研修にいく『エクスチェンジ・プログラム』や他本部へのローテーションを行い、将来、広いスコープを持った人材になるための育成を積極的に実施しています。
【専門性の更なる向上】患者さまのニーズに最大限応えられる製品開発、製造コスト(CoGs)低減につながる最適な合成ルートの構築や先端技術を駆使した分析法開発など、高いCMC技術により新たな価値の創製に貢献します。【広いスコープを持った人材の育成】米国のShionogi Inc.研修にいく『エクスチェンジ・プログラム』や他本部へのローテーションを行い、将来、広いスコープを持った人材になるための育成を積極的に実施しています。

■ どんな業務内容?

創薬研究で見つけた候補化合物に、高い付加価値をつけて薬にする。

  • ■業務概要

    ・製薬研究所のミッションは、原薬の研究・技術開発を通して、経済性の高い原薬の製造法の確立、迅速かつ確実な原薬の供給を達成し,最終的に患者様のQOL(Quality of Life)や医療経済性に貢献することです。

    ・原薬の製造法開発は、一般に、スピード(納期)、品質、コスト、環境(廃棄物削減、グリーンケミストリー)、安全(作業者保護、事故防止)等、多くの視点にもとづいて行われます。低分子原薬であれば、まず有機合成化学力をもとに合成ルート研究を行い、見出された合成ルートを、プロセス化学技術を駆使してスケールアップ(工業的)製造法を構築し、非臨床および臨床試験に必要な原薬を供給します。製造法を開発するだけでなく、化学工学的研究もとりいれながら、次世代のプロセス技術開発(連続生産技術等)も行っています。

    ・これまでは低分子、ペプチド医薬品の原薬製造法開発を中心に行ってまいりましたが、最近では核酸、バイオ医薬品(抗体、ワクチン)等の製造法開発にも取り組んでいます。そのため、これまで強みとしていた低分子合成力のより一層の発展は勿論のこと、国内外の共同研究先や委託先等とのコラボレーションを通して、新たな技術導入・技術開発を日々行いつつ、研究者一人一人、組織の能力発展・成長に取り組んでいます。

    ・我々独自の強みを持ち、世界をリードし、世の中に貢献できる研究者集団を目指したチャレンジを行っています。

    ■大切にしている思い

    シオノギの基本方針に基づき、より一層満足度の高い医薬品を、『必要としている患者さま、ご家族、医療従事者の方々に一刻も早く届けること』、『それら医薬品を、経済的に製造・供給すること』を常に意識しながら、日々の製薬研究に取り組んでいます。

    ■求めている研究員のイメージ

    ・既成概念を打破し、新たな課題を見出し、挑戦しながら、自発的に変化・成長していける研究者。

    ・周囲を巻き込み、相乗効果を引き出しながら、不屈の精神をもって、挑戦的な課題をやりとげられる研究者。

    ・社会に貢献できる研究者。

  • ■業務概要

    ・『医薬品候補化合物の薬効薬理作用を最大限に発揮し、副作用低減を実現した使いやすい製品』を必要とする世界中の皆さまにお届けするために、『投与経路・剤形を適切に選択した上で、必要な添加剤を配合した製剤処方を設計する』とともに、『製品として安定供給するための製造プロセスの設計』、『医薬品としての承認取得に向けた活動』を行っています。

    ・患者さまの服薬コンプライアンス向上に繋がる付加価値を医薬品にプラスするため、『薬効薬理の持続や投与回数の減少を目的とした徐放性製剤を設計』、『小児を対象とした飲みやすい液剤やドライシロップを設計』、『経肺・経皮・経鼻投与といった投与経路の最適化』によって患者さまのQOL向上に貢献することも、私たちのミッションです。

    ・低分子化合物のみならず、核酸、ペプチド、抗体といった新規モダリティの製剤化への挑戦、生体内の必要な部位に効果的に薬剤をターゲティングするドラッグデリバリーシステム(DDS)技術の研究など、シオノギCMC独自の製剤技術を進化させつつ、新規導入した技術を融合することで革新的製品の創出にチャレンジしています。

    ■大切にしている思い

    シオノギの基本方針に基づいて、アンメットニーズの高い薬剤を病に苦しむ患者さま、ご家族、医療従事者の方々に一刻も早く届けたいという強い意志を持ち、皆様に安心して使っていただける医薬品を安定供給することを常に意識しながら、日々の製剤研究に取り組んでいます。

    ■求めている研究員のイメージ

    ・薬学・工学・バイオサイエンスなど多様なバックグラウンドに根差しながら、さらに尖った専門性・独創性を求めて常に自分を磨き続ける強い意志があり、激しい環境変化の中でも失敗を恐れずに積極的にチャレンジできる研究者。

    ・自分自身の現状(強み弱み)と求められる役割を理解し、仕事を通して個人と組織の成長を結び付けたり、「医療に関わる者の使命」を深く理解して社会に貢献していくことに、「責任」と「覚悟」をもって邁進できる自律した研究者。

  • ■業務概要

    ・創薬後期から医薬品販売までの長いライフサイクルにおける製品品質の一貫性、安全性、有効性を担保するための品質マネジメントを戦略的に行う部署です。分析技術向上だけではなく、レギュラトリーサイエンスの知識、品質を創りあげるための研究を通して品質開発力を向上させ、私たちが進化させた研究力・技術力で新たな製品価値を創造します。優れた品質を持つ製品を世に出すためのアクションを、効率的かつスピード感を持って実施し、製品の価値を最大化することをミッションとしています。

    ・単に分析データを取得するだけではなく、品質を戦略的に創り込み、塩野義の品質をリードする組織になることを意識して日々業務に携わっています。

    ・最新の分析研究やレギュレーション策定にも関与し、品質面から業界を牽引する役割も担っています。

    ■大切にしている思い

    「外部環境の変化を敏感に捉え、常に世の中に求められている研究開発を推進したい」との思いを大切にしています。シオノギが創製・開発する全ての製品の「品質設計に携わっているという使命感」と「品質を創りあげているという誇り」、他者に負けない「レギュラトリーサイエンス力」と「分析技術力」を常に意識しながら、日々の製品化研究に取り組んでいます。

    ■求めている研究員のイメージ

    ・薬学・工学・バイオサイエンスなど、様々なバックグラウンドの先輩たちが活躍している研究所です。

    ・科学に興味を持ち、研究員同志の切磋琢磨により自分を成長させたい研究者。

    ・グローバル開発品も多く、世界で活躍したい気持ちを大切にしている研究者。

    ・研究が好きで、失敗を恐れることなく、常にチャレンジ精神を忘れず前向きで「自らが研究開発した製品を患者さまにお届けしたい」という強い意思を持つ研究者。

  • ■業務概要

    •シオノギにおいては、従来の低分子医薬品開発に加えて、COVID-19ワクチンなどのバイオ医薬品の開発にも取り組んでいます。CMCにおけるバイオ研究の主なミッションは、①バイオ原薬(有効成分)の製造法開発、②製剤処方(添加剤による最適化等)や製造法の開発、③原薬および製剤の品質を評価する分析法開発です。創薬研究の初期段階から医薬品候補の創製を推進し、またその後の治験原薬・治験薬の製造および臨床試験への供給,最終的にはバイオ医薬品の商用生産につなげていきます。

    •バイオ原薬製造法開発においては、迅速な原薬供給かつ経済性の高い(コスト削減)製造法開発が重要です。これらを達成してくための技術研究を行っています。

    •バイオ医薬品の薬理作用を最適化するためには、必要に応じたアジュバント選定やドラッグデリバリーシステム(DDS)の活用が非常に重要です。創薬研究段階から、アジュバント選定やDDSの研究を行っています。

    •バイオ原薬・製剤の品質評価においては、原薬・製剤が有する物理的化学的性質、生物活性、免疫化学的性質等を理解するための特性解析が極めて重要であり、そのための分析・解析技術の研究を行っています。

    • 低分子研究同様、バイオ研究においても、シオノギ独自の強みを持ち、世界をリードし、世の中に貢献できる研究者集団を目指したチャレンジを行っています。

    ■大切にしている思い

    シオノギの基本方針に基づき、より一層満足度の高い医薬品を、『必要としている患者さま、ご家族、医療従事者の方々に一刻も早く届けること』、『それら医薬品を、経済的に製造・供給すること』を常に意識しながら、日々のバイオ研究に取り組んでいます。

    ■求めている研究員のイメージ

    •薬学・工学・バイオサイエンスなど、様々なバックグラウンドの先輩たちが活躍しており、そういった中で科学に興味を持ち、研究員同志の切磋琢磨により自身を成長させていける研究者

    •シオノギにおけるバイオ研究は、動き出したところではありますが、世界と競えるレベルまで、これから一気に成長・発展させていきますので、既成概念を打破し、新たな課題を見出し、不屈の精神をもって挑戦しながら、自発的に変化・成長していける研究者

    •社会への貢献を常に意識し、行動し続ける研究者

■ 働く環境・風土

多様な専門性が織りなす、新研究棟「EDIT(エディット)」。CMC研究本部は、非臨床試験から中請・上市まで、幅広い領域をカバーしているため、社内外のさまざまな組織と関わります。たくさんの知恵と技術を編み上げて、ひとつのものを作っていくという思いを込めて、新研究棟を「EDIT=編み上げる」と命名。外壁には、分銅マークをモチーフにした編み込み模様がデザインされています。
多様な専門性が織りなす、新研究棟「EDIT(エディット)」。CMC研究本部は、非臨床試験から中請・上市まで、幅広い領域をカバーしているため、社内外のさまざまな組織と関わります。たくさんの知恵と技術を編み上げて、ひとつのものを作っていくという思いを込めて、新研究棟を「EDIT=編み上げる」と命名。外壁には、分銅マークをモチーフにした編み込み模様がデザインされています。

■ 社外活動の様子

CMC研究本部におけるトピックスを中心に紹介します。

  • ■2021年

    ・A Practical Transferring Method from Batch to Flow Synthesis of Dipeptides via Acid Chloride Assisted by Simulation of the Reaction RateQuick View Other Sources, Chemistry Letters, 2021, 50, 1254

    ・Development of a Liquid-​Liquid Biphasic Reaction Using a Taylor Vortex Flow Reactor Quick View Other Sources, Asian Journal of Organic Chemistry, 2021, 10 1414

    ■2020年

    ・Management of the Heat of Reaction under Continuous Flow Conditions Using In-​Line Monitoring Technologies Quick View Other Sources, Organic Process Research & Development, 2020, 24, 1095

    ・Investigation into an Unexpected Impurity: A Practical Approach to Process Development for the Addition of Grignard Reagents to Aldehydes Using Continuous Flow Synthesis, Organic Process Research & Development, 2020, 24, 405

    ・Management of the Heat of Reaction under Continuous Flow Conditions Using In-Line Monitoring Technologies. Organic Process Research & Development, 2020, 24, 1095

    ・Development of Manufacturing Processes for Carboxylic Acid Key Intermediate of Lusutrombopag: One-pot Reaction Process of Formylation and Horner-Wadsworth-Emmons Reaction. Organic Process Research & Development, 2020, 24, 2651

    ・Impact of insoluble separation layer mechanical properties on disintegration and dissolution kinetics of multilayer tablets. Pharmaceutics, 2020, 12, 495

    ・Development of novel bead milling technology with less metal contamination by pH optimization of the suspension medium. Chem Pharm Bull,  in press

    ・Collaborative Study to Validate Purity Determination by 1H quantitative NMR Spectroscopy by Using Internal Calibration Methodology. Chem. Pharm. Bull, 2020, 68, 868 ※Highlighted paper selected by Editor-in-Chief

    ・CMC部門におけるICH M7運用:開発品アセスメントと管理例、試験方法の設定例, 「ICHM7・ICH Q3D・その他【不純物】関連における管理戦略・対応とCMC申請, 2020

    ■2018-2019年

    ・Practical and Scalable Synthetic Method for Preparation of Dolutegravir Sodium: Improvement of Synthetic Route for Large-scale Synthesis. Organic Process Research & Development, 2019, 23, 558

    ・Application of Temperature Measurement by Sublimation Rate to a Process Analytical Technology Tool in Lyophilization. Journal of Pharmaceutical Sciences, 2019, 108, 230

    ・Recent Development of Optimization of Lyophilization Process., J. Chem., Volume 2019, Article ID 9502856, 14 pages

    ・Scale-up procedure for primary drying process using combination of the vial heat transfer of lyophilizers and the resistance of dried product layer of formulations. Chemical and Pharmaceutical Bulletin,  2018, 66, 1048

  • ■学会賞

    ◇ 2018年

    ・日本プロセス化学会 Summer Symposium JSPC優秀賞 「目的に応じた中分子ペプチド原薬 カラム精製工程の製法構築」

    ・Chemical and Pharmaceutical Bulletin Highlighted paper & Featured Article 2018

    ◇ 2017年

    ・有機合成化学協会 有機合成化学協会賞 「HIV-1 インテグラーゼ阻害剤 ドルテグラビルの効率的合成法の開発」

    ■招待講演

    ◇2019年

    ・日本プロセス化学会 ウィンターシンポジウム 『抗インフルエンザ薬 バロキサビル マルボキシルのプロセスの開発』

    ・日本プロセス化学会 ウインターシンポジウム 『原薬の製造法開発において見出された課題と、課題克服に向けたチャレンジ』

    ・第20回製剤機械技術シンポジウムプログラム 『無菌凍結乾燥製剤設計・開発のためのリスクベースアプローチ』

    ◇2018年

    ・レギュラトリーサイエンス エキスパート研修会 専門コース(第238回) 今、ICH M7ガイドラインへの理解を深めるために 『ICH M7ガイドラインの実装(企業の観点から-品質・規格)』

  • ■国内の学会参加

    プロセス化学会国際シンポジウム、プロセス化学会ウィンターシンポジウム、日本環境変異原学会、複素環学会、化学工学会、日本核酸医薬学会、CSJ化学フェスタ、FlowST学会、アジア環境変異原学会、日本RXEフォーラム、International Kyoto Conference on New Aspects of Organic Chemistry (IKCOC)、日本薬剤学会、DDS学会 、製剤機械技術学会、日本PDA製薬学会、日本薬物動態学会、国際リポソーム学会、日本分析化学会

    ■国外の学会参加

    Gordon Research Conferences(GRC)、International Society of Heterocyclic Chemistry(ISHC)、American Association of Pharmaceutical Scientists (AAPS)

SHIONOGIらしさ?

■ チャレンジ精神
ドラッグデリバリーシステムなどの先端技術を積極的に研究したり、CMC技術を創薬研究に応用する方法を果敢に検討したり、付加価値を最大化するために、常に新しいことにチャレンジし続けています。

■ グローバルな活躍
研究職というと、研究室で常に実験をしているイメージがあるかもしれませんが、SHIONOGIのCMC研究職の場合、欧米を中心とした海外拠点や共同開発企業の研究者と日々、意見交換を行い業務を進めています。また、海外留学や海外研修を通じてグローバルな視点での成長ができます。

ヤリガイ?

先輩研究員からのコメント

■ CMC技術により、早期上市に貢献し、自らの工夫で医薬品の付加価値や患者さまの生活の質の向上に貢献できます。

■ 年齢や性別にとらわれることなく、グローバルに活躍するチャンスがあります。

■ 他部署との関わりが多く、たくさんの仲間と同じ目的に向かって取り組み、達成する喜びを得ることができます。

■ ただ作れればいいだけじゃない。”化合物”を”薬”に変えるプロフェッショナルとして、様々な部署と連携しながら医薬品製造の土台を担う仕事ができる。

■ 新規技術の開発等、大学で学んできた研究の成果が”カタチ”になるのを目の当たりにできる。

■ ライフスタイルに合わせた働き方 (勤務時間の調整や有給の取得) が出来るのはもちろん、自分の理想のキャリアプランを支援してもらえる。

■ 常に、最もよい薬を「造る」という理念に向かって年次、職位関係なく活発に発言、提案しながら仕事ができる。

■ 自己支援制度が充実していることに加え,学んだことを仕事に活かせる環境がある。

■ 普段の仕事の範囲を超えて自分の”叶えたい”を実現するため、チームを発足し、プロジェクトを運営することを支援してもらえる。

■ 重要なプロジェクトに対しても、年次関係なく自ら立候補することで参加できる機会がある。

■ 自社内だけでなく、国内外の様々な企業と提携しながら仕事をするため、語学力やビジネススキル等の研究以外のスキルを身につけることができる。

■ スキル、経験が豊富な先輩達と仕事することで自分にはない様々なことを吸収できる。

CMC研究本部長からのメッセージ

 

CMC研究本部は、①医薬品の原薬(有効成分)の製造法、②製剤の開発研究、③原薬および製剤の品質を評価する分析研究を担当する3つの部署が連携をとりつつ、医薬品の研究開発を行っていますが、その重要性や魅力については十分理解されていないのではないでしょうか?

CMCは「モノづくり(製品化)」に関わる医薬品の研究開発の中心です。その範囲は、創薬段階後期の研究から臨床開発を経て、製品の生産、生産後の改良までと多岐にわたり、関連する社内部署や外部機関とも広く連携する必要があります。

多くの製薬企業の研究開発については、新規な構造あるいは薬理作用を有した化合物の創製に注目が集まりがちですが、新規の化合物を医薬品に仕立て上げ、高品質な製品として世の中に提供することは製薬企業の重要な使命です。

特に、近年のバイオ医薬品においては、COVID-19のmRNAワクチンをはじめとして、医薬品有効成分の探索/創製その薬理作用を発揮させる製剤の探索/創製研究初期の段階から並行して行うことが重要になっています。

そうした「モノづくり(製品化)」の実現において、CMCはその根幹を担っているといえ、CMCがその責務を果たさなければ、企業としては高品質な医薬品を必要とする全ての患者さまへ届けることができません

患者さまに高品質な医薬品を届ける為に、シオノギCMC研究本部では、最先端技術を駆使し、日々進化させながら、様々なニーズを満たす「最もよい薬」を探求しています。

本部内は、新しいことへのチャレンジにより活気に溢れ、自由闊達な議論が絶えず、納得できるまでやり抜く熱意に満ちています。是非、私たちとともに、シオノギの新薬を世界中の患者さまに一日も早く届けるべく、一緒に成長していきましょう

■ 先輩研究員からひと言

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  • 現在の業務内容
    私の所属する製薬研究所はクスリの有効成分である原薬を適切な品質管理のもと,非臨床試験や臨床試験にタイムリーに供給する役割を担っています.昨年度の製造部門の分社化により,塩野義本体での原薬やその中間体の製造は海外も含む委託製造先にすべて任せることになりました.私はその中で原薬やその中間体の委託製造先の選定や進捗管理といったコーディネート業務を担当しています.

    海外を含む委託先とのやり取りの中では時に意図がうまく伝わらず,難しい交渉が必要となり,頭を悩ませることもしばしばありますが,他社や関係部署をうまく結び付けて,大きなプロジェクトを推進させることに大きなやりがいを感じています.

    学生へひと言
    学生の方へはぜひ,「伝えること」を意識していただきたいと思います.会社では大学の研究室とは違い,専門性の異なる方と接する機会が間違いなく,多くなります.その中で自身の考えや提案を相手にシンプルに伝え,「理解してもらうこと」は「考えること」と同じくらい重要なスキルになりますし,すべてのビジネスの基本ではないかと思います.

    面接の際には自身の研究成果やアピールポイントをぜひ明確に「伝えて」いただき,その結果として,将来,皆さんとシオノギファミリーの一員として,ともに働くことができる日を楽しみにしています.

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  • 現在の業務内容
    私は現在,原薬の製造法開発および原薬供給,承認申請対応などを行う部署に所属しています.その中で私は,シミュレーション技術等の化学工学的手法によるスケールアップ研究や新規技術の開発,製造設備の導入から立ち上げなどに取り組んでいます.例えば,原薬は安定性や溶出速度などに影響を及ぼす結晶物性の制御が重要となります.私は,所望の物性の結晶を得るため,化学工学的視点から晶析や粉砕方法の検討に取り組んでいます.最近では,連続晶析の技術開発にも取り組んでおり,より品質の良い効率的な製造手法の確立を目指しています.

    学生へひと言
    今は目の前の研究に精一杯取り組み,自分の専門性をとことん高めておいていただければと思います.業務で学生時代の専門性がすぐに発揮できるとは限りませんが(もちろん十分に発揮できもします.私は今とは全く異なる分野の研究をしていました),研究を通して養われる忍耐力と科学的な思考力は必ず役に立ちます.また,実際の業務では一つの分野だけではやっていけません.ただ,シオノギでは様々なことを学べる機会が十分にあります.色々なことへの好奇心とチャレンジ精神があれば,専門性や年代を問わず様々なことへチャレンジもできます.ぜひ,新しいことに好奇心をもちながら,一緒に楽しく働きましょう!

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  • 現在の業務内容
    製剤研究所はクスリの種を実際に患者さんが手に取る医薬品という形に変えるための研究をしている部署であり、私はその中で、現在小児用製剤の開発に携わっています。具体的には、医療現場や子供たち、保護者からヒアリングし、製剤の大きさや味付けなど、小児の患者さんにとっても服用しやすい製剤をつくりこむところから始まり、さらには工場で安定的に効率良く生産するための製造プロセスの設定、国から販売の承認を得るための申請資料の作成など、その業務は多岐にわたっています。自分のアイデアを詰めこんだ製品が世の中に出て、あらゆる患者さんの健康に貢献できることを想像すると、強い責任感とやりがいを感じますし、業務を通じて幅広い分野について学びを得られるところに魅力を感じています。

    海外を含む委託先とのやり取りの中では時に意図がうまく伝わらず,難しい交渉が必要となり,頭を悩ませることもしばしばありますが,他社や関係部署をうまく結び付けて,大きなプロジェクトを推進させることに大きなやりがいを感じています.

    学生へひと言
    製品の販売という研究開発のゴールに近い部門であることから、期限や成果へのプレッシャーを感じることもありますが、毎週金曜は必ず早く退社したり、定期的に有給休暇・長期休暇を取ったりするなどしてリフレッシュしています。また、シオノギでは皆さんの『やりたいこと』を後押ししてくれる環境があり、私もそのおかげで様々なことに挑戦しています。小児用製剤の開発も、私が学生の時に抱いていた、「副作用の低減など、薬の価値を最大化する研究がしたい」、「実用化に近い研究がしたい」という思いにつながる業務であり、とてもやりがいを感じています。就職活動を通して自分の『やりたいこと』に真摯に向き合って、その上で、シオノギで実現したいと思っていただけたなら、是非ともシオノギファミリーの一員として、一緒に働けることを楽しみにしています。

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  • 現在の業務内容
    分析化学研究所では,製品のライフサイクルを通じて,適切な品質を維持するための品質管理戦略の策定を行っています.その中で私は,開発中の製品の分析法開発,品質評価及び品質規格設定を実施しております.

    分析法開発は,ごく微量な不純物の定量や複雑な機能を有する製品の特性評価など,様々な分野の高度な知識が必要になります.また,それらの分析法を用いて取得した多くのデータや各国の規制,自分たちが求める製品像をもとに設定する品質規格の作成には,レギュラトリーサイエンスやデータサイエンスなど,更に広範な分野に精通する必要があります.

    これらの困難な課題を信頼できる仲間と協力して乗り越えることで得られる達成感は,非常に大きなやりがいの一つです.

    学生へひと言
    私たちは自身の家族や友人にも安心してシオノギの薬を使ってもらえるよう,適切な品質の製品を世に送りだすための研究をしています.様々な知識が必要とされる私たちの業務では,皆さんが日々学ばれていることは皆さんの強みとして発揮され,また,業務を通して更に多くのことを学ぶことができます.困難な課題にも,やる気と好奇心をもって一緒に挑戦できる新しい仲間が増えることを心待ちにしています.共に,安心安全なシオノギの薬をつくりましょう!

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  • 現在の業務内容
    私は現在、低分子医薬品の原薬製造法開発業務に従事しております。原薬とは、医薬品の有効成分のことであり、高品質な原薬を効率的に合成するべく、日々研究しています。また、後期開発品を担当しているため、申請に関する業務にも携わっています。私の所属する製薬研究所には他にも、合成ルート開発、中~高分子原薬の製造法開発、プロセス技術開発など多岐にわたる業務があります。

    学生へひと言
    CMC研究の魅力の1つは、製品化目前の品目に携われることだと思います。我々が作る医薬品が治験被験者の方々や患者様の元に届くという意識は、仕事に対して重大な責任とやりがいを感じさせてくれます。また、プロセス研究においては、安全性や反応数削減、原価低減など多角的な面から理想の合成法を導くルート開発に加え、操作性、効率、不純物制御など如何に反応を魅力的なものにできるかという、有機化学者にとってのめり込める要素がたくさんあります。高い自社創薬率並びに低分子医薬品を強みとするシオノギは、有機化学の力を存分に発揮もしくは吸収することのできるフィールドです。みなさんと共に学び合い、切磋琢磨できる日を楽しみにしています!

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  • 現在の業務内容
    分析化学研究所では,「品質をつくる」ことを使命に日々業務に取り組んでおります.私の現在の主要な業務の一つは,試験法設定です.開発中の化合物 (品目と呼んでいます) の品質を担保し,安定性を確認するためには,評価するための試験法が必要です.原薬・製剤中の有効成分量を評価する含量試験や,不純物量を評価する類縁物質試験など様々な試験法を,それぞれの品目の物性に合わせて設定していきます.信頼性,頑健性の高い試験法を目指し,日々様々な分析機器等を用いて検討を進めております.

    その他にも,機械学習技術を用いたデータドリブンな試験法開発を目的とした研究活動,担当機器の管理・更新等の業務,試験委託関連の業務等,多岐にわたる業務に携わっております.

    学生へひと言
    COVID-19の影響を鑑みてましても,長い人生何があるかはわかりませんが,就職活動を通じて,自分と向き合い,見いだした「こんなところで,こんな風に働きたい!」という軸は,これから働いていく上でもきっと大きな支えとなることと思います.その中でも,「塩野義で,こんなことをしたい!!」という強い希望と覚悟が芽生えた方は,是非それを叶えていただけると嬉しいです.分析化学研究所では,若手でも様々なチャンスがあり,経験値は低くても意欲があればチャレンジさせてもらえることが多いので,きっと実現させられます.一緒に叶えましょう.

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  • 現在の業務内容
    私は錠剤やカプセルといった経口固形製剤の処方検討及び製造法検討に携わっております。ラボスケールから実際の治験薬製造に使用するスケールまで幅広い範囲で研究を行っています。また、有効性及び安全性を担保する用法・容量といったシンプルな製剤設計だけでなく、患者様が服用しやすい剤型(例えば飲みやすい錠剤やカプセルのサイズ)や投与方法(例えば錠剤、注射、経皮など)といった使用性に関する議論・検討を行うことで、薬の製品価値を最大化することができるよう日々研究に努めています。

    学生へひと言
    学生の時にぜひやっておいてほしいことを一つ紹介したいと思います。それは、「好きなことをとことん突き詰めてほしい」ということです。それは大学/大学院の研究テーマ、さらに言うなら自分の趣味・好きなことといった、必ずしも志望する分野・職種に関係があるものでなくてもよいと思います。

    私が所属している製剤研究所では、薬学部出身だけでなく、工学部、農学部といった様々なバックグラウンドを持った方々が同じ目的のもと研究を行っています。このように多種多様な背景を持つ人たちと仕事をしていく中で、突き詰めた専門性はどのような形であれ、必ず役に立ってきます。

    例えば、私はがんの治療標的探索を大学時代に行っており、製剤研究には全く関係がない分野でしたが、他部門の薬効評価チームと話す際に臆することなくディスカッションができ、自部門では得ることが難しい有益な情報・アイデアを聞くことができました。また、趣味の領域では、趣味つながりで他社の方々と交流することで、思わぬところから仕事へのヒントを得ることができると思います。学生のうちは自分の研究ややっていることが、社会人になって本当に活かせるのか・もっと活かせるところに就職したほうが良いのではないかと不安になることも多いかと思います。

    よく言われることですが、学生の時間よりも社会人としての時間の方がはるかに長いので、会社に入れば、否が応でも会社の専門分野については学び成長することができます。ですので、学生のうちは自身の研究・好きなことに没頭し、だれにも負けない専門性を身に着けて面白い人材・良い意味で目立つ人材を目指すことをお勧めします。その努力や経験は必ず自身の糧になり、この分野ならだれにも負けないという自信にもつながります。最後になりましたが皆様とお仕事できることを心から楽しみにしています。

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  • 現在の業務内容
    私は現在,感染症に対するワクチンの製剤化研究に携わっています.感染症に対するワクチンの創出および市場への供給は,昨今の新型コロナウイルスの例からもわかりますように,大きな社会的課題となっています.有効性・安全性・品質の担保されたワクチンをより早く,より安定的に必要とされる全ての方に届けるために,私たちのグループでは,ワクチンの製剤処方の検討,製造方法の設定や供給体制の構築に取り組んでいます.そのほかに私たちのグループでは,新規投与ルートやターゲティング・コントロールドリリースといったDDS(ドラッグデリバリーシステム)技術の研究や,新規送達技術・分析技術の開発にも積極的に取り組んでおり,開発候補品への適用検討を進めております.

    学生へひと言
    私がお伝えしたいことは「シオノギは今まさに様々なことにチャレンジしており,皆様がシオノギに入られたら,チャレンジする機会がたくさんある」ということです.ご存知のように製薬業界は時代の転換点を迎えており,シオノギでも「10年後のシオノギがあるべき姿は何か」を常に議論しています.1つの例として,シオノギはこれまで培った低分子創薬に加えて,核酸,ペプチドといった中分子,さらに抗体やワクチンなど、様々な新規モダリティに関する創薬に取り組んでおり,臨床試験も進めています.また,様々な新しい技術開発にも取り組んでおり,画期的な医薬品創成に向けた種をせっせと蓄積しております.シオノギでは,このような様々な医薬品開発・技術開発にチャレンジすることができ,こういったチャレンジをしたいと思っている方には持って来いの環境だと思います.

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  • 現在の業務内容
    現在,新規モダリティーである核酸医薬品 (核酸アジュバンド) の品質を適切に評価するために,様々な分析機器 (液体クロマトグラフィー,ガスクロマトグラフィー,マススペクトル等) を駆使して分析法開発に取り組んでいます.また,シオノギ製薬の強みである低分子医薬品の開発力を基盤として,核酸医薬品の品質評価系を新たに構築できることに日々好奇心をかき立てられています.一方,開発は上手くいくことばかりではなく,モダリティーが異なる故に直面する問題も勿論存在します.低分子医薬品の品質評価方法として今まで“常識”とされていた考え方・手法が核酸医薬品の評価系として通用しないことが多々あり,そのようなシーンに直面したとき業務に対してプレッシャーを感じることもあります.しかし,そんな時こそ,シオノギ製薬として注力する新規モダリティー開発の前線で自分の力を発揮するチャンスであること,そして何より疾患に日々苦しんでおられる患者様に少しでも安心して投与していただける医薬品を世に送りだすことが品質設計の要である分析化学研究所の存在意義だ,という思いを胸に日々業務に取り組んでいます

    学生へひと言
    就職活動を進める中で,就活生の皆さんは 「業界研究を十分にするように」 と周囲から口酸っぱく言われることと思います.そのうえで私が皆さんにお勧めしたいことは,他の製薬企業が掲げる注力分野や社風,もしくは製薬業界に限らない他業界の職種についても今一度理解を深めることです.就職活動を通じて様々な業界の方と面談し,意見を伺える機会というものは中々ない,貴重な経験です.採用選考が進む中で企業の方のリアルな意見を多く聞き,企業・業界の見え方や理解度も更新されていくことと思います.それを踏まえて,皆さんにとって「働く」ということに感じる価値は何なのか?をじっくりと吟味していただければ幸いです.その上でシオノギ製薬を志望したいと思えるのであれば,そのマインドは実際の業務で直面する様々な困難に立ち向かうための一助になると思います.皆さんの就職活動が少しでも納得のいくものになることを願っています.

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  • 現在の業務内容
    製薬研究所では,患者様に安全かつ有効性の高い医薬品を迅速に届けるため,医薬品の有効成分である原薬の製造法開発,供給及び申請業務に取り組んでいます.その中でも私は,2021年度から新設されたバイオ研究チームにて,ワクチン原薬の品質向上を志向した製造法開発に携わっています.ワクチンのようなバイオ医薬品は原材料が生物由来であるため,高品質な原薬を製造することは簡単ではありません.しかし,チームメンバーや他本部の研究員と協力することで,自身を成長させながら一つ一つ課題を克服し,目標を達成したときは非常にやりがいを感じます.

    学生へひと言
    研究所から創出された医薬候補品を臨床試験や商用生産に繋げるため,医薬品バリューチェーンの中でもCMC研究は欠かすことのできない研究です.そして,バリューチェーンを繋げるために様々な部署や海外を含めた社外との連携が必要であり,業務を通して医薬品開発の幅広い知識や経験を得ることができます.また,自分たちの開発した製造法で造られた医薬品が患者様に届けられることによって社会に貢献していると実感できる点もCMC研究の魅力だと思います.シオノギはバイオ医薬品においてはまだまだ新参者ですが,チャレンジを推奨する社風の中,入社年度に関係なくともに学びあい,常識にとらわれないアイデアで日々新しいことに挑戦しています.皆さんと一緒に挑戦できることを楽しみにしています.

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