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SHIONOGI 
Philosophy

―SHIONOGIの哲学―

現社長 手代木 功
現社長 手代木 功

What is SHIONOGI?

 

SHIONOGIのルーツは1878年創業の薬種問屋「塩野義三郎商店」です。

サルファ剤「シノミン」や世界初のオキサセフェム系抗生物質「シオマリン」、高コレステロール血症治療薬「クレストール」等の成功により成長を遂げてきました。

米国事業の展開時には開発品の失敗、リーマンショック、クレストールの特許期間満了など数々の事業リスクに直面したこともありますが、中期経営計画Shionogi Growth Strategy 2020ではそれらを克服し、続くShionogi Transformation Strategy 2030では新たなヘルスケアのプラットフォーム創出に取り組み、さらに持続的な企業価値創造にチャレンジしています。

どんな時も変わらないSHIONOGIファミリーの哲学、それはSHIONOGIの基本方針。

患者さまに希望をもたらす新薬をもっと作り、社会とともに成長していきたい、そして、従業員一人ひとりが自身の仕事に誇りを持ち、豊かな毎日を送れる会社であり続けたい。

変わらない大きな夢に向かって、SHIONOGIはSHIONOGIらしく挑み続けます。

シオノギの風土

SHIONOGIの基本方針

SHIONOGIの目的
SHIONOGIは、常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する。

そのために
 益々よい薬を創り出さねばならない。
 益々よい薬を造らねばならない。
 益々よい薬を益々多くの人々に知らせ、使って貰わねばならない。
 創り、造り、売ることを益々経済的にやりとげねばならない。

そのために
 SHIONOGIの人々のあらゆる技術が日々休むことなく 向上せねばならない。
 SHIONOGIの人々が、人間として日々休むことなく 向上しなければならない。

その結果
 SHIONOGIの人々は日々の仕事と生活に益々生甲斐を覚える。
 SHIONOGIの人々の生活の仕方が益々改善せられる。
 SHIONOGIの人々の生活が益々豊かになる。

シオノギの風土

SHIONOGIの2030年Vision

新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す

・創造力と専門性の進化でイノベーションを起こし、プラットフォームを協創する核となる
・革新的な製品を創製し、適正な品質と価格で、正しい情報と共に世の中に届ける
・SDGsの達成に取り組み、誰もが病気や苦しみに困らない日々の実現に貢献する

ヘルスケアの既成概念を打破する

SHIONOGIは、2030年に成し遂げたいこと、すなわち「2030年 Vision」を策定し、それを達成するための戦略として新中期経営計画「Shionogi Transformation Strategy 2030 (以下、STS2030)」を策定しました。

 従来の医療用医薬品のみを提供する「創薬型製薬企業」から、ヘルスケアサービスを提供する「ヘルスケアプロバイダー」へと自らを変革し、社会に対して新たな価値を提供し続けていくことで、患者さまや社会の抱える困り事をより包括的に解決したいと考えています。

 そのためには、創造力と専門性をベースとした創薬型製薬企業としての強みをさらに進化させ、ヘルスケア領域の新たなプラットフォーム構築に向けて、異なる強みを持つ他社・他産業から選ばれる「協創の核」とならねばなりません。

 SHIONOGIは、変化を恐れず、多様性を受容し、既成概念を超えて「Transform」することで、新たなビジョンの実現に取り組んでまいります。

SHIONOGI Philosophy

薬の概念が変わる??

STS2030以前、SHIONOGIはShionogi Growth Strategy 2020(以下、SGS2020)において「創薬型製薬企業として社会と共に成長し続ける」と掲げ、高い創薬力を活かし社会に貢献をして参りました。自社創薬比率は60%を超え、抗HIV薬や抗インフルエンザ薬など画期的な新薬を創出することができました。

一方、図に示す様々な環境の変化により、薬あるいはヘルスケアそのものの概念が今変化しようとしており、今後は”患者さんの病気を治す”ではなく”社会の困りごとを解決する”という視点がより重要となってきます。

その中で継続的に社会に貢献し、事業として発展し続けるには、時に多様なパートナー(例えばIT企業や保険会社など)とヘルスケアの新しいプラットフォームを共創することが必要です。

SHIONOGIはSGS2020で培った創薬力を強みとしてさらに磨き続け、その共創の核となりヘルスケアプロバイダーとして新たな価値を社会に提供します。

 

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強みとしての創薬力

新薬の創出は年々難しなっており、製品の不足を他社からの導入によって補うといった手法も多く用いられるため、一般的な製薬企業の自社創薬比率は2~3割程度と言われています。

SHIONOGIはそれとは一線を画し、「自社で創薬し承認された製品を患者さまにお届けして役に立つことがシオノギの存在意義だ」と考え自社創薬にこだわっています。

2020年3月末時点で自社創薬比率は67%であり、多様な産業とプラットフォームを共創する上でこの創薬力は絶対的な強みとなると考えています。

61%

自社創薬比率(2023年3月現在)

疾患戦略

SGS2020に引き続き、まずは感染症と疼痛・神経を疾患戦略として掲げています。

感染症治療薬がビジネス面で利益を生み出しにくいこともあり、多くの製薬企業が感染症領域から撤退しつつあありますが、SHIONOGIは新しい感染症治療法の研究・開発を続けることを宣言し今もなお、精力的に取り組んでいます。STS2030では、治療だけではなく、予防・診断・治療・重症化抑制それぞれのニーズに応え感染症トータルケアを実現します。

疼痛・神経領域は疾患としては痛み、うつ、認知症、ADHDなど様々ですが、共通して言えることは”生きづらさ”の強い原因になっているということです。SHIONOGIは健康寿命延伸という観点から精力的に新薬の創出に取り組んでいます。

この2領域に加えSTS2030では社会的ニーズの大きい疾患領域に新たなチャレンジをすることを追加しました。研究の場では領域を限定し過ぎず幅広く創薬を行い、画期的なシーズを創出した際は大胆にプライオリティを変更する、としています。

感染症

社会・医療ニーズに応える感染症トータルケアの実現

精神・神経疾患

精神・神経疾患における治療パラダイムの転換

新たな成長領域

アンメットニーズが強く、困り事を抱える患者さまが多い疾患への挑戦

多様なアプローチで疾患全体をケア

SHIONOGIの事業のコアとなるのはあくまでも画期的な治療薬を産み出し、提供することです。

STS2030ではこの強みはこれからも継続的に磨きつつ、それだけでなく未病・予防・診断のフェーズにおいても患者さまの困りごとを解決すべく、新たなプラットフォーム(製品・サービス・仕組み作りを含む)の構築を目指します。

未病・ケア

患者様やご家族などの困り事に対するソリューション提供

予防

啓発活動・予防関連製品の開発・提供

診断

スクリーニング方法や確定診断製品

治療

創薬型製薬企業としてこれからも磨きぬく部分

疾患戦略TOPICS

ワクチン事業への参入

安定した抗原の生産を可能にするワクチン製造プラットフォームを保有するUMNファーマを完全子会社化しました。感染症予防ワクチンはもちろん、将来的には感染症の治療または根治に繋がるワクチンの創製を目指しており、幅広いフェーズで社会に貢献できることが期待されています。

認知症領域の新薬開発

SHIONOGIは米国においてアルツハイマー型認知症(AD)患者を対象とした臨床試験を実施していた米国Tetra社を完全子会社化し、同社が保有する全化合物のグローバルにおける権利を獲得することになりました。認知症治療薬の新薬開発は非常に難しいと言われていますが、生きづらさに悩む患者さんやご家族のため、SHIONOGIは挑戦いたします。

新しいモダリティ

低分子医薬品の創出に強みを持っているSHIONOGIですが、その強みを維持しつつ新たなモダリティに積極的な挑戦と投資をしています。感染症の予防から根治までを視野に入れたワクチン事業の他、高い効果・安全性と低コストを併せ持つことが期待されるペプチド医薬品、タブレット端末を用いたデジタルセラピー製品の開発など様々です。

グローバル展開

SGS2020期間、グローバルにおける開発または販売拠点を整備しました。STS2030ではこの体制を本格稼働し、トップライン向上に寄与する戦略を展開します。

「治療薬の提供だけでなくヘルスケアの新たなプラットフォームを創り出す」という点では共通していますが、それぞれの地域により具体的に行うトップライン戦略は異なります。

 

global company

グローバル戦略

日本

MRのリアルアプローチと、顧客アクセス強化を目的としたデジタルアプローチを融合させる

米国・欧州

アンメットニーズの多い感染症領域でシオノギプレゼンスを確立し病院・専門医市場における体制を構築する

中国

中国平安保険グループとの協業によるデータドリブンのヘルスケアソリューションを実現する

グローバル戦略TOPICS

SHIONOGIとエムスリー(株)の合弁会社であるストリームアイによる予防・診断・治療に貢献する疾患Solutionプラットフォーム

インフルエンザ疾患プラットフォーム

SHIONOGIとエムスリー(株)の合弁会社であるストリームアイによる予防・診断・治療に貢献する疾患Solutionプラットフォーム
ヘルスケアデータ、最新のIT/AIテクノロジー、オンライン診療インフラを有する平安保険と事業提携。
創薬型製薬企業モデルを進化・発展させた新しいモデルを構築する

中国事業のプラットフォーム

ヘルスケアデータ、最新のIT/AIテクノロジー、オンライン診療インフラを有する平安保険と事業提携。
創薬型製薬企業モデルを進化・発展させた新しいモデルを構築する

自社創薬品の継続的創出~次のステージへ

2014年、SHIONOGIが「創薬型製薬企業」としての目標を掲げると、市場からは不安の声も多く寄せられました。新薬創出に経営資源の多く投入することはリスクとされていたのです。

しかし、SHIONOGIは持ち前の創薬力をもって着実にグローバルに製品を届けることができ、SGS2020では継続的な成長を遂げてきました。

利益率においては業界トップ水準となり、その効率的な経営は投資市場からも高く評価されています。一方で、ロイヤリティ収入の比率が高く、海外を含む新製品の自社販売、すなわちトップラインについては課題を残しています。

さらに、既に示した通りヘルスケアを取り巻く環境は激しく変化しており、もはやこれまでの活動の延長線上でビジネスを成功させることは困難だと言われています。

SHIONOGIが150年、200年続く企業として持続的に成長するためには、しなやかに挑戦し続けなければなりません。

SHIONOGIの歩みはこれからも続きます。

 

2023年3月期決算(有価証券報告書)

(連結)売上高4,266億円

国際財務報告基準

営業利益1,490億円

国際財務報告基準

売上収益営業利益率34.9%

このページを読んで下さっている皆さんへ

2030年、どんな社会を創りたいですか??

新たなヘルスケアのプラットフォームは、あなたの夢から始まるかもしれません

 

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SHIONOGIファミリーの人材像

他者を惹きつける尖った強みを持ち、

新しいことにチャレンジを続ける人

SHIONOGIファミリーが大切にするValues

Vision達成のために不可欠な価値観

コンプライアンスの徹底

既成概念の打破による進化

不屈の精神による貫徹

多様性の尊重

社会への貢献と共存

SHIONOGIの風土

「我々がやらずして誰がやる」 

がんが激しい痛みを伴うこと、またその痛みの治療に医療用麻薬が用いられることをご存知でしょうか。1980年代後半、当時の厚生省からがん疼痛治療薬の開発要請がありましたが、麻薬に対するネガティブなイメージが強かったことや、市場が大きくないことからその開発要請に応える企業はありませんでした。そんな中、シオノギは「最もよい薬を提供する」という基本方針に基づき、その開発を引き受けてモルヒネ徐放製剤を発売、以後日本におけるがん疼痛治療の普及に努めてきました。

このように、SHIONOGIの活動および意思決定は常に基本方針に基づいています。その時点におけるビジネス的な観点からは驚かれることも時折ありますが、「SHIONOGIがいてくれてよかった」と思っていただけるオンリーワンの存在であることが、SHIONOGIの持続的な成長の鍵であると考えています。

強みにフォーカス 

他社の真似をしたり流行に追随していてはオンリーワンの存在になれません。そのため、SHIONOGIは自らの強みを深く理解し、そこに経営資源を集中させることで競争力を高めています。

これはSHIONOGIで働く人物像にも同様のことが言えます。弱みを打ち消して平均的な人材になるよりは、個性を重んじ、強みに徹底的にこだわりそれを研ぎ澄ませられるような育成方針を採用しています。

個性豊かなファミリーが基本方針という礎ではしっかりと繋がり、世界のヘルスケアへの貢献に挑戦しているのが現在のSHIONOGIの姿です。

ボトムアップ 型の風土

トップマネジメントが優れた戦略を立案しそれを展開していくことは企業として大切なことですし、実際にSHIONOGIの経営戦略は社外からも高い評価を得ています。

しかし、SHIONOGIの成長は必ずしもトップダウンのみで成し得るものではありません。従業員一人一人の思いを上層部に引き上げていく、すなわちボトムアップ型の風土をSHIONOGIは大切にしています。実際、社内には従業員による自発的プロジェクトが無数に存在しており、例えば抗HIV薬テビケイの創薬プロジェクトなどは、一人の夢が結果的に会社の決定的な成長に繋がった形になります。

就職活動中の方々に向けて手代木社長はこう述べています。「SHIONOGIより大きな会社は確かにあります。しかし、今のSHIONOGIほど、一人一人の頑張りや思いが、会社の成長ひいては世界への貢献に影響できる状態にある会社はそう多くはないのではないでしょうか」

自らの力でヘルスケアの未来に貢献したい、そういった強い思いをお持ちの方にお越し頂きたいと考えています。

働きやすい環境の整備

基本方針の最後では「SHIONOGIの人々の生活が益々豊かになる」と締め括られているように、SHIONOGIは従業員・家族のすこやかな毎日が重要と考えており、従業員の健康を経営的な視点で捉え、戦略的に取り組む姿勢については健康経営銘柄として認定を受けています。

このほかにも、「くるみん」「女性活躍リーディングカンパニー」の認定、「平成27年度 新・ダイバーシティ経営企業100選」へ選出されています。

2021年3月末集計データ(塩野義製薬単体)

  • 1
  • 健康経営優良法人
  • diversity
  • csr_diversity04[1]
  • csr_diversity03-2[1]

女性比率

25.4%

育児休業取得率

女性100%

男性41.1%

平均勤続年数

15.7年

男性16.0年

女性15.0年

離職率

離職者率 1.9%

新卒3年離職率 6.0%

平均有給休暇取得日数

12.6日

キャリア開発

人は仕事を通じて成長し、組織への貢献を実感できた時にやりがい、働きがいを感じるものです。

私たちは、個人の強みにフォーカスし、仕事の中で自分らしさを発揮することを大切にしています。

日常の面談や対話の中で、未来予想図を活用しながら、自分の思いを上長へ伝え(自らチャンスを掴みにいく)、上長は協力者(部下のこと)の強みを活かすジョブアサイン(成長の場を作る)を工夫し、キャリア開発を軸にした自律型人材の育成に取り組んでいます。

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ジョブローテーション

組織戦略による人事異動もありますが、自律型人材であることを大切にするシオノギでは未来予想図というツールや、社内公募制といった制度を設け、自ら自分の未来を掴む機会を用意しています。

複線型人事制度

SHIONOGIではマネジャー職群だけではなく専門職群(特定のスキル、知識を有する専門家)としての道も用意されており、自信の適正・能力を最大限活用できる仕組みになっています。

研修制度

SHIONOGIでは受け身ではなく、”自律的に学ぶ”ことを大切にしています。若年層は集合研修も実施しますが、それ以降は自身で学ぶメニューを決定する選択型研修、自組織からの推薦による選抜型研修がメインとなります。

SHIONOGIのグループ体制

SHIONOGIは各グループ会社を設立し、ファミリー一丸となって基本方針の具現化に挑戦しています。

一般的なシェアードサービスの目的は、「グループ企業や企業内の事業部ごとの人事・経理・総務などのコーポレート機能を1ヶ所に集約・標準化し、コスト削減と業務の効率化、品質向上を図ること」とされ、オペレーションがメインとなりますが、SHIONOGIグループではそれに止まらず、各会社がそれぞれのスペシャリストとして、塩野義製薬の戦略から関わっています。

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