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CROSS TALK

NTT西日本×MBS

及部 一堯

KAZUTAKA  OYOBE
株式会社NTT西日本
イノベーション戦略室

日笠 賢治 

KENJI  HIGASA
株式会社毎日放送 
経営戦略局 (株)MBSイノベーションドライブ

時代の変化を楽しみ、生き抜くチカラとは。

Profile

Roles and rewards.

 2007年NTT西日本入社。地域・業界課題の解決や未来社会に向けた事業共創をめざすQUINTBRIDGEのオープンイノベーションプロデューサー。
 複業で、3法人の代表や地域イベント等で総合エンターテイナー活動などを行い、社外で学んだ知識・人脈・経験を社内の取り組みに活かしている。

及部一尭(NTT西日本)

 2007年NTT西日本入社。地域・業界課題の解決や未来社会に向けた事業共創をめざすQUINTBRIDGEのオープンイノベーションプロデューサー。  複業で、3法人の代表や地域イベント等で総合エンターテイナー活動などを行い、社外で学んだ知識・人脈・経験を社内の取り組みに活かしている。
1993年㈱毎日放送入社。事業局でイベント制作を行い「サントリー1万人の第九コンサート」「情熱大陸ライブ」「神戸コレクション」などを担当。2017年、新規事業開発部長を経て、2018年、事業開発のための投資事業を行うMBSイノベーションドライブの代表取締役社長に就任。

日笠賢治(MBS)

1993年㈱毎日放送入社。事業局でイベント制作を行い「サントリー1万人の第九コンサート」「情熱大陸ライブ」「神戸コレクション」などを担当。2017年、新規事業開発部長を経て、2018年、事業開発のための投資事業を行うMBSイノベーションドライブの代表取締役社長に就任。

はじめまして!

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及部:本日はよろしくお願いします。現在、NTT西日本のイノベーション戦略室というところで働いている及部です。イノベーション戦略室はどんなところかというと、5年先、10年先の理想の未来を構想し、共感していただく方々と一緒に新たな未来の事業を創出する部署です。その実現手段の1つとして、今いるQUINTBRIDGE(クイントブリッジ)という施設を活用しながら、オープンイノベーションを推進する取り組みをしております。

プライベートでは、関西の大企業有志団体ネットワークをつくり、メンバーとともに、勉強会をしたり、交流会をしたり、まちづくりやベンチャーの支援をしています。その他にも、NTT西日本の活性化に向けた団体活動や、一般社団法人パラレルプレナージャパンと言って、”パラレルキャリア”を活かして”イントレプレナー”として活躍できる人材をどんどん増やしていくような取り組みもしています。

また副業として、自分で2社起業しており、中小企業の志や挑戦を支援するという取り組みや、中小企業の顧問とかアドバイザーを受けるなどの事業などをしています。ボランティア活動もやっていて、シンガーソングライターとマジシャンとパフォーマンスをミックスした総合エンターテイナーとして、地域のイベントや、介護施設、養護施設、保育施設などで活動をしています。

日笠:NTT西日本さんには、こんな面白い人がいるのですね(笑)。私は日笠と申します。今、MBSイノベーションドライブという会社をやっています。何の会社かというと、やっていることは3つです。

一つ目は、社内で起業したいという人に資金を与えて、色々応援をして、様々な人と引き合わせて、会社を設立するお手伝いをする、そしてできた会社の支援をすること。これまでに社内起業で4社を立ち上げました。

二つ目は、スタートアップに投資をする「CVC」、コーポレートベンチャーキャピタルの機能です。実は来週そのうちの会社の1つが上場しまして、ちょっと苦労が報われるかな、という感じです。

三つ目は M&A、大きな会社を買収するというのではなくて、いま勢いのある元気な若い会社に我々のグループに入ってもらうということをやっています。

この3つは、それぞれ大変な仕事なのでバラバラにやる事の方が多いと思うのですが、我々としてはいっぺんにやることに意味があると思っているのです。MBSグループの未来を見据えて、この先放送事業がどうなっていくのかということをイメージしながら、少しのリスクを取って、少しだけ無茶をしようというところです。やることは沢山あるので結構バタバタしていますが(笑)、小さい子供が2人おりまして休みの日はそちらへ帰って、というのがプライベートです。

取り巻く環境の変化

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及部:NTT西日本と聞くと、「電話屋さん」とイメージされる方が多いですよね。NTT西日本は、固定電話やフレッツ光をはじめとするIPサービスなどの電気通信事業を行っている会社です。
ただ、今は単に電話や光回線を販売しているだけではないんです。
今、NTT西日本は地域の社会課題やお客様のご要望に対し、我々がICTの力で解決し、新しい価値創造を進めていく「ソーシャルICTパイオニア」をめざしています。
具体的には、「Smart10x」という事業ビジョンを掲げ、「スマートタウン」や「スマートラーニング」など、世の中の暮らしやビジネスを取り組く10の分野を中心に、地域の活性化・スマート化に取り組んでいます。地域とともに魅力的な未来を創り、地域を元気にし、そして地域から愛され信頼される会社になる…そんな取組みを進めています。
また、既存の社会課題の解決だけでなく、さらに未来に向けた新たな挑戦を行っています。その中の1つとして、2021年7月に新設されたイノベーション戦略室では、5年後、10年後、どんな未来がくるのかを自ら創造して、共感していただける方々と一緒に新しい事業創出に取り組んでいます。
少し昔の話をすると、固定電話が「1家に1台黒電話」だった時代が、コードレス電話の登場により「電話機の前で電話をする」という当たり前が変わり、その後、インターネットや携帯電話の普及により、情報の収集方法についても当たり前が変わってきました。今まで”当たり前”だったものがどんどん変わってきて、次の当たり前を考えていかないといけない。放送業界と通信業界はすごく似ているところがあるかもしれないですよね(笑)

日笠:放送業界と通信業界はすごく似ていると思います(笑)

放送業界にも、既存事業だけでは立ち行かなくなるという意識は昔からずっとあって、僕が入社したときの毎日放送・齋藤守慶社長も「我々の会社はテレビ・ラジオ・事業の3本柱でやって行く」と宣言していました。事業というのは放送以外の商売という意味で、当時、劇団四季のCATSの大阪球場の跡地での公演や、大阪城ホールの開館記念である「1万人の第九コンサート」の開催などがMBSの主催事業として大きな反響を呼びました。放送は売り場が24時間のタイムテーブルしかない限界産業であると認識した上で、その限界を突破するためには「どんどん事業を広げていくべきだ」と考えたのです。

これまでの歩み

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日笠:私は入社時その事業志望だったのですが、たまたまラッキーなことに事業部配属になって、コンサートやミュージカルの仕事をしていました。2年ほど営業の外勤もやりましたが、それ以外はずっと事業部で楽しく働いていました。とはいえ当時の事業は、企業の社会的責任の文脈での「文化貢献」という意味合いが強かったのですね。利益を上げるというプレッシャーも強くはなく、私もロックフェス、ファッションショー、スポーツイベントなど、好きなことを仕事にして機嫌よく生きていました。

そんな中、5年前当時の会長に突然呼ばれて「新規事業開発部というのを作るから、やってほしい」と言われ、今まで楽しくやってきたものを一度全て置いて、新規事業開発部に異動したのです。

僕が入社した30年前、放送局は圧倒的に儲かっていたので、放送外事業には、利益より世の中に会社をアピールすることを期待されていたのですが、今は業界を取り巻く構造が全く変わり、インターネットが普及しライバルも数多く出てくる中、本当に「ガチ」で商売を、事業を作らないといけないと言う状況になったのですね。そして我々の会社「MBSイノベーションドライブ」が生まれたのです。

及部:僕は入社後に、法人営業や営業企画を担当しながら、プライベートで総合エンターテイナーとして活動していました。その活動をきっかけに、国際支援活動で電気やガス、水道のない村に行く機会をいただきました。その時、はじめて「その地域のインフラを整えるためにはどうすればいいか?」みたいなことを考えるようになったんです。当時、インフラを整えるには、お金が必要で、「地域経済を活性化させるためにどうすればよいか」という考えをしたこともなく、実行経験ももちろんないので、自分自身にできることが何もなくて、無力さを味わいました。

自分自身が何かできないかと思って考えても何も生まれない。この時に感じたやるせなさから、日本に帰ってからは何かもっと自分が経済活性化のためにできることはないか、を具体的に考えるようになりました。「短期的に誰かを笑顔にする」というのは案外簡単で、マジックでもできることなんです。でも、「長期的に皆さんを笑顔にする」ということを考えると、経済活性化ってめちゃくちゃ重要なんじゃないかな」と思って、当時の上司に「このまま営業にいたいけれども、新規事業開発にどうしてもいきたいです」と伝えました。

その後、エンターテイナーの活動をきっかけに、”レクリエーション介護士”という資格の第1号になり、アライアンス先のレクリエーション介護の映像コンテンツ配信サービスをNTT西日本のセットトップボックスのアプリ内で提供することになります。そこで、自分自身のプライベートでの経験が社会貢献にも会社貢献にも、つながることもあるのだと初めて実感しました。今は、プライベートの学びが自己成長につながり、その分、会社の成長に貢献できて、それが社会の発展に貢献できる、これが1番の喜びになっています。

日笠:面白いですね~!!

及部:僕は、他の大企業に出向をしていたこともあるのですが、その時に同じ大企業なのに、文化も違えば風土も違う商品の売り方も何もかも違うということを感じたんです。その時に初めて、NTT西日本のことを自分は全然わかっていなかったなということにも気づきましたし、他企業のことを知ることは、自社のことを知ることでもあると感じました。

そこで、様々な大企業と交流会や勉強会などを通して、相互に成長するために、社内外のメンバーが集うコミュニティをつくりました。すると、今度は会社の中ですごくモチベーションが高く、意欲的に活動できる人が増えたんです。でも、そのメンバーが次々に辞めていきました。なぜならば、ほかに挑戦したいことがあるから。

NTT西日本グループで働いている人はかなり沢山いるんですけど、その中でNTT西日本の新規ビジネスの部署として、新たな領域の事業創出に挑戦できる人は、限られていました。そこで、もっといろんな方々が挑戦できるように、”HEROES PROJECT”というものを立ち上げました。新しい事業に挑戦する人のことをHEROと呼び、そんな人たちを増やしていくというコンセプトで、地域の中で事業創出に挑戦できる社員を増やしていくっていう取り組みを始めたんです。そんな取り組みを自分たちで進めていると、他にも共感してくれる幹部や社員の方々に出会いました。今では、NTT西日本グループとして、”ドリームチームプロジェクト”という新たな事業創出に挑戦したい人たちが事業化までめざしていく全社的な取組みになっています。

日笠:HEROにぜひお会いしたいものです。確かに企業ごとに歴史に裏付けされた文化がありますね。

これは学生さんへのアピールでもありますが、MBSもNTT西日本さんもすごく恵まれた会社だと思います。MBSの場合は放送、NTT西日本さんが通信という事業基盤があり、そこで確実な収益が見込めました。反面、そのおかげで長い間、新しい事業に挑戦する必要もない優良企業だったのです。だから未だに内部留保もたくさんありますし、社員の関係も非常に穏やかで良好だと思う。   

そのような安定した収入基盤がない普通の会社だと、常に新しい商品を出していかないといけない。逆にその過程で鍛えられるのだけれど、私たちの場合は恵まれていたがゆえに、新商品の開発でトライアンドエラーを繰り返し、未知の荒野を開拓していくことが必要だという発想に至らなかった。常に危機感があり新しいことを探しているというのは、企業として本来的には当たり前なことなのだけれど、その必要がなかった。

だからこそ、まず自分たちが事業を起こすことでその難しさ、楽しさを体感するということが一番重要だと思っているのです。どこかのスタートアップ企業に出資することも大事なことですが、それをやる前提として本来は自分たちで事業を起こせないといけない。でも実際には、まだそういう根本の考え方やカルチャーがないので、まずは外から入れるしかないわけです。

これが、さきほどお話した「CVC」、コーポレートベンチャーキャピタルで、この5年ぐらい大流行して、オープンイノベーション的な文脈もあり、盛んに立ち上げられていた。放送業界でも既に何社かやっていて、MBSでも最初、その形を検討していた。でも最初、私は少し反発する気持ちもあって、「ちょっと投資をやっただけで会社が変わるものではないだろう」と強く思っていたのです。投資をするだけでなく、どうせやるならそれを見て、「自分たちも新規事業をやろう!」と社員が思う流れがつくりたいと思い、社内起業もやることにしたのです。

業家精神を養う

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及部:起業家精神を持ってもらうためにやっている取り組みや心がけなど、もし良ければお伺いしてみたいです。

日笠:頭でっかちに考えるのではなく、実際にやってみることを大切にしています。ゼロから事業を立ち上げてから、お客様にサービスを提供しそのお金で社員を食べさせていくところまでは、相当な距離があります。ビジネスの内容云々以前に、その距離を実感することがまず大事だと思うのです。簡単に見えることも、やってみると実はこんなに難しいのかと感じることが多いのです。どの領域でも選りすぐりのプレイヤーがしのぎを削って、磨き上げられたスキルを持って競争している。そんな当たり前のことを、今学んでいるっていう感じです。一緒に、グループ会社の人達と作業をしていますが、その難しさを一緒に味わってほしいのです。事業を生み出す工程というのは、人から見ると、つまらないことや地味な作業の連続に見えると思いますが、どんな凄い事業もその過程を通るしかなく、そこにエッセンスがあるわけです。千里の道も一歩からって言うじゃないですか(笑)

及部:千里の道も一歩からの「一歩」を進ませるっていうことが非常に大切なんだなっていうのはものすごく共感です!!僕も企業や大学、イベントなどで講演させていただく時の1番最後のスライドによく出てくるのが、”千里の道も一歩から”だったりします(笑)

求める人物像

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及部:モチベーションが高く、スキルもある人がいたらこれが1番ベストじゃないですか。でも、モチベーションが高くても、スキルがない人や、モチベーションは低いけど、スキルのある人、モチベーションもスキルもない人がいます。この4象限を意識した時に、今の自分はモチベーションもスキルも上げるように努力しているんですが、入社した時の自分はどうだったかって言われたら、スキルなんて何もなかったんですよね。自分自身が色々なものを見て、やりたいことを見つけた時に、自分のスキルが全然足りてないということを認識し、どんなスキルを身につけたいか考え、初めて行動に移したわけです。すなわち、モチベーションがあっても、スキルの無い状態に気付いたのです。何かをしたいモチベーションがあるから、少しずつスキルも身に付いてきたんだと思います。だから、僕がすごく大切にしているのは、多くの人の中にある”これをしたい!”ということをみつけてあげて、モチベーションを上げることです。そのために、今回の撮影場所でもあるQUINTBRIDGEで、みなさん自身がやりたいことを発見し、実行できる機会をつくりたいと思っています。やりたいことを見つけ、モチベーションを高めて行動すれば、スキルは後から身につきますし、まずはとにかく一歩を踏み出すことが本当に大切ですよね。

日笠:今おっしゃったことに尽きる。と思いますね。最初からスキルはないわけですね。だからやっぱり動機が強い、好奇心が強いということが大事なんじゃないかなと思っています。私も「投資業界とかイノベーション業界ってどんな構造になっているのだろう?」という単純な好奇心が出発点でした。昨日と一緒でいいや、と思ってしまうと、人間終わってしまいますよね。常に変わる必然性があると思える、生き残っていくには、そういう感性が必要なのでしょう。

また、ある程度アウトプットを出せるようになるには、圧倒的にインプットが要りますよね。インプットする情報が圧倒的な量でないと、実際にものは作れないです。何かをちょっとかじったぐらいではとても無理で、だからこそ、起きている時間は常に動いて何かしているという人でないと、やっぱりものは作れないし、事業は起こせないと思います。

及部:改めて求める人材を考えてみると、僕は“千里の道を「三歩」歩んでる人”かなぁと思いました。

これはどういうことかというと、千里の道の1歩目は意識次第で、誰でも踏み出せるんですよ。でも、1歩踏み出してみると、そこでいろいろ気付くことがあるはずです。そして、それを踏まえて2歩目を踏み出せる人間なのか、踏み出せない人間なのか。これが、僕は運命の分かれ道だと思っています。何か課題や困難に対して行動し、改善して、次に取り組めるのかどうかが、ポイントです。そして、2歩目も踏み出せる人は、4歩も5歩も進んで、結局千里まで行ける可能性のある人なんですよ。1歩を踏み出した後にすごい改善して、2歩、それからまた考えて3歩。これがずっと継続して、千里まで歩き続けているだけです。

最初の3歩を歩ける人間こそが、世の中を変えられる人間だと僕は思っているので、そういう方がどんどん増えたらいいなと思っています。ちなみに、どう進んでもいいんですよね。アニメで3歩進んでもいいですし、ゲームで3歩でもいいですし、テニスなどのスポーツで3歩進んでもいいですし、何か自分で主体的に3歩を踏み出せる人間っていうのが、これから先、この日本にとって必要な人材になっていくんじゃないかなと思います。

日笠:私が大好きなのがわらしべ長者の話なんですよね。これあのスタートアップの業界ではよく使う話なんですけど、藁をつまらないものと思ったら、そこで終わっちゃうわけじゃないですか。3歩っていうのは、まあそれを3回ぐらい交換するわけです。不思議なもので交換していくと、それなりのものにこう変わっていくわけですよね。もうどんどん交換していくしかないですよね。

何かをつかむことと、それをどんどんどんどん交換をしていくことが大事だと思いますね。自分が培ったスキルってどこで生かせるかも全然分かんないじゃないですか。

及部:本当にそう思います!!

放送局の強みと弱み

及部:僕、放送業界はめちゃくちゃ面白い業界だなって思っています。僕自身、ドラマが好きで、アニメも好きで、バラエティも好きで、映画も好きで。めちゃめちゃテレビかじりっこなんです。1回見たら、とまらなくなります(笑)今は、インターネットも発展してきて、いつでもどこでも好きな時間に好きなものを見えるように変わってきましたよね。この時代の変遷の中で、「テレビの価値がなくなったのか?」。これは、全然そうではないと思っています。

今、世の中に面白いコンテンツは、たくさんありますよね。Youtubeであったりだとか、Netflixであったり、若い世代の方は、こっちを見ている方も多いのかもしれないですけど。でもそれって、テレビというデバイスで、コンテンツを見る文化がなくなってきているからだと思うんですよね。でも、良いコンテンツ文化というのは、テレビの中にも、たくさん存在しているので、それをもっと若い世代に知ってもらえるような環境構築が大事ではないかと思います。逆に言うと、そのコンテンツが若い人にも届くような媒体なのか、文化なのか。それをつくれば、インターネット配信型のコンテンツ提供サービスにも勝てるようになっていくんじゃないかなというのが、僕の中の考えです。

また、放送業界の場合、自社でプロモーションできるっていうところも圧倒的強みですよね。新サービスをつくった時、自社の配信プラットフォームが使えるわけじゃないですか。僕もサービス開発をしていましたが、自社の新しいサービスをつくったときに、それをターゲットに認知させるのが、1番難しかったです。だから、認知させる手段を持っている上で、新しい事業創出ができるっていうのは、僕からすると、非常に羨ましい世界です。放送業界にできることと、我々のインターネット通信の業界でできること、これを掛け合わせることによって、生み出される可能性って本当に無限大だなと僕は思っています。

日笠:励まされるお言葉をありがとうございます。最近はちょっと自信を失いがちなので・・・!(笑)

就活生の皆さんへ

及部:学生時代に「千里の道のうちの三歩」を進んでもらいたいです。学生のみなさんの中には、やりたいことがある人もない人もいらっしゃるかと思います。でも、行動したことがないから、やりたいことを見つけられない人も、たくさんいるように見受けられます。やりたいことを見つけるためにも、そして、やりたいことを実現させていくためにも、1歩を踏み出す。1歩を踏み出しただけで終わらせずに、そこで学んだことを活かして2歩目を踏み出す。その後、3歩まで踏み出せたら、どんなことをやっている時が楽しいのか、どんなことをやっていきたいか、などに気付くようになってくると思うので、意識してもらいたいのは“3歩”ですね。頑張って、3歩踏み出してみてください!

日笠:おそらく学生の方は意識してないと思うのですが、若さって凄い価値です。若いと間違いなく未熟ではあります。でも進歩するための時間が圧倒的にあるわけです。しかも元気で変な先入観がない。その未熟な若さが常に先達を凌駕し新しい時代を作ってきたわけです。

ただ若い時代はあっという間に去ってしまうので無為に過ごして欲しくないですね。インプットする時間は社会人になると圧倒的になくなる。だからもし放送業界を志すのであれば、いろんなコンテンツを浴びるように見ておくべきです。そして、とにかく学ぶということに尽きます。でも学ぶっていうのは、学校の勉強では全く足らなくて、歴史上のさまざまな人間の「仕事」、広い意味での「作品」に数多く触れ、身を浸すということです。

及部:最後にちょっと1つ加えさせて下さい!学生のみなさんにも、1歩進むきっかけが必要だなと思っています。せっかくここにQUINTBRIDGEという建物があって、いろんなイベントなどをつくっていこうと思っているので、学生のうちに是非遊びに来てもらいたいなーと思います。

日笠:最後PRですね?(笑)

及部:はい、しっかりやっておかないと!(笑)

日笠:ははは!ありがとうございました。

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