原価、つまり製品の生産にかかる費用を計算しています。
私の担当は人件費・経費部分で、①「費用の計画」、②「費用の維持・改善」の2点が中心的な業務です。それにより費用を抑制し、利益を大きくすることが目的です。
①「費用の計画」については、例えば新製品を世に出す前、生産して問題ないか社内で確認しますが、その際、利益をどのくらい出せる製品なのか生産管理部が分析します。
②「費用の維持・改善」については、月初に前月の費用を分析し、対計画で悪化している部署に対して改善の方向性を相談し、結果を会議にて報告します。生産部は約80部署あり数が多いので、「この部署は派遣社員が多い」「この部署は電力費と水道代の規模が大きい」といった各部署の費用の特徴をつかみ、管理上何が課題になるのか把握することも重要です。
入社後は、基本的なシステム操作や会計について学んだ後、製品の費用管理を担当します。製品の費用についてPDCAを回すイメージです。具体的には月初に生産各工程の社員から話を聞き取り、計画と実績の差異理由を確認します。差異額が大きい、または悪化が続く場合には改善案を検討し、翌月に結果を確認します。その一連の業務では、多くの部署と連携します。例えば電力費が高騰した際、実績が計画から大きく乖離することが見込まれたので、設備担当部署、生産各工程と連絡を取り合い、見込値を修正しました。
現場社員とともに喜べる仕事内容にやりがいを感じます。
費用改善を生産各工程の社員と一緒に取り組み、その結果を伝えたときに、工程の社員に「日頃の業務が利益にこれだけ貢献している」と業務の手ごたえを感じてもらえたり、大きな費用低減が達成でき一緒に喜んだりしたときにやりがいを感じます。費用管理によって利益にどのくらい貢献できるか、金額影響を発信できるのは生産管理部の強みです。
より適切な費用管理を目指して―。
日々費用に向き合うなかで、月日を重ねるごとに知識が深まり視野が広くなっていくので、より専門的、体系的に費用を理解できるようになりました。また、適切な費用管理を考える姿勢から、数多くのスキルが身についたと思います。具体的にいうと、費用計算においては、正しいとする基準があるため適正な方法が分かるものの、費用管理においては基準がないため、何が適切か自分たちで模索していくことになります。何が指標になるかわからないうえに、実務上の負担も考慮する必要があるので、「どんなことでも学びとして吸収しなきゃ」という積極性、自分の希望だけでなく、相手の希望も踏まえて双方納得のいく落としどころを見つけていく協調性を身につけられたと思います。例えば、人件費、経費はExcelで管理していますが、各部署の入力者に、費用の予実と差異理由を詳細に記入してもらう運用だと、生産管理部としては差異を把握しやすいですが、入力者の負担が大きくなります。そこでマクロコードを組んで自動入力部分を増やし、入力負担を減らしたフォーマットを作成しました。また入力者に差異が問題となる金額基準を示し、管理に注力してほしい箇所を明らかにしました。その結果、双方にとってやりやすい管理が実現しました。
今後は部署としても個人としても 「より適切な費用管理をしていく」ことが目標です。
部署としては、数年前に費用計算システムが刷新されたことを背景に、分析の幅が広がり、各部署や工場長との対話が増え、費用管理が強化されています。今後はそれに加え、AIを活用した自動化・効率化も推進していく予定です。また個人としては、担当の人件費、経費において、管理フォーマットをより使いやすく、詳細な分析に使えるものに改良していきたいです。生産部の約80部署が満場一致で使いやすいとするフォーマットはないですが、対話を重ねながら、企業戦略に沿うかたちで更新していこうと思います。
業務を通じて多くのスキルを身につけられます。
多くの人々に影響をもたらす日用品メーカーに興味を持っていたので、社会的にも大きな信頼を得ているサンスターに惹かれました。決め手は、一人ひとりの社員を大切にする社風です。就職活動中は社員の方が親身に話を聞いてくださいました。入社して5年経ちますが、今もその認識は変わりません。
生産管理部は少人数で風通しがよく、多くのスキルを身につけられます。私自身、理論と実務で異なる箇所があるので、会計については働き始めてから先輩に教えていただきながら学びなおしました。皆さん自身の目指す社会人像が生産管理部の社員に重なるならば、会計の知識がないなど不安に思わず、ぜひサンスターの生産管理部に飛び込んでみてください。


趣味はガーデニングで4色のバラを育てています。
画像は青バラで、買ったときは50cmほどだったのに、目線の高さまで大きくなりました。