研究開発本部 第一研究部

オフセット印刷用UV・EBインキの開発

伊藤 葵 / Aoi  Ito

2009年入社 

熊本大学大学院 自然科学研究科 物質生命化学専攻 修了

INTERVIEW

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Q.現在の仕事内容について

パッケージ印刷やカタログ・ポスター等の商業印刷に使用されるオフセット印刷用インキの開発を行っています。担当テーマは、紫外線や電子線で硬化させるUVインキ・EBインキの開発で、近年は環境配慮型製品のニーズの高まりを受け、植物由来成分を使用したボタニカルインキの開発に注力しています。ラボでの試作評価により課題解決に向けた検討を重ねた後、お客様でのテスト、スケールアップ、製品化まで一貫して担当することができています。海外ブランチとのやり取りも多く、市場動向や開発状況を共有しながらより良い製品開発を進めています。

 

 

Q.今の仕事の“やりがい”

自分の設計した製品が印刷会社様で印刷され、実際にパッケージ商品やカタログとして目にできることにやりがいを感じます。インキに要求される品質項目は多岐にわたり、印刷物としての性能の他に、印刷時の適正や印刷機とのマッチング、インキ自体の安定性など全ての目標を達成するのが大変な時もありますが、試行錯誤して完成した製品が合格し採用された際には達成感を得ることができます。また、ラボ評価から製品化までの過程を経験できる環境でもあるため、様々な部門とのコミュニケーションを通して人間関係の大切さを学ばせていただいています。

 

Q.一日の仕事の流れを教えてください。

日によって異なりますが、おおよそ以下の流れが一般的かと思います。

9:00 出社、メールチェック、配合設計
10:00 試作、評価
11:30 製造部門にて実製造立会、製品試験
12:30 ランチ休憩
13:30 試作、評価、打合せ
15:00 データ整理、資料作成
16:00 退社

 

Q.仕事をする上で“大切にしていること”

誰に対しても感謝の気持ちを伝えることを大切にしています。ラボでの試作評価、顧客先でのテスト、スケールアップ、実製造、どの過程においても一人で検討を進めることはできず、必ず誰かの協力を得て仕事をすることができています。特に、育休から復帰した現在は周囲の協力やサポートの有難さを実感する日々で、手伝ってもらった方には必ず言葉に出して感謝を伝えることを心がけています。またお客様対応においては、目標性能に至らず繰り返しテスト機会をいただくこともありますが、「高い目標だけど頑張って」と温かいお言葉をいただくこともあり、ご期待に添えるようお客様目線での製品開発をするようにしています。

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Q.この会社に入社を決めた理由

より消費者に近い製品づくりをしてみたいという思いがあり、様々なメーカーを調べていくうちに鮮やかな「色」を扱う仕事に興味を持ちました。自分の開発した製品が身近なパッケージやカタログとして世の中に流通するのは面白そうだな、と感じたことが正直な気持ちです。また、選考過程の面接では私の話を興味深く聞いてもらえ、ディスカッションのような雰囲気だったことが印象深く、この会社なら自分らしく仕事ができそうと感じ入社を決めました。実際、今の職場では自分の意見や提案を話しやすい雰囲気があり、上司とも気軽に相談しながら検討を進めています。

 

Q.学生のみなさんへのメッセージ

最初から業界を絞らず、就職活動中は様々な業種を検討してみるのも良いと思います。私もインキメーカーだけでなく、化粧品・ヘルスケア・香料・医薬…と幅広く活動した中で自分の視野が広がり、新しい発見や思わぬ出会いをすることができました。自身の研究分野を生かしたいと考える方も多いとは思いますが、異なる分野の企業もぜひ調査してみてください。研究室での研究との両立で大変な時期だとは思いますが、皆さんが納得できる就職活動となることを応援しています!

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