INTERVIEW

新しいことを日々生み出していく仕事を。
脳科学専攻の元研究者がヒューマネージで活躍するまで

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PROFILE

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テクノロジーグループ 部長代理

2012年入社。新サービス・商品の企画開発、業務提携、社内外の各種プロジェクトを担当する事業推進グループでの業務や、法務・コンプライアンス等の経験を経て、2019年7月からシステムの開発・運用を行うテクノロジーグループの部長代理を務める。

有名なキャリア論のひとつに「プランドハプンスタンスセオリー(計画的偶発性理論)」があります。個人のキャリア形成は予期せぬ偶発的な出来事に大きく影響されるものであり、その偶然に対して最善を尽くし、積極的な対応を積み重ねることで築かれる、というものです。
自分の未来がいつも“自分発信”だったら、自分の想像を超えることは決してありません。でも、チャンスを前向きにとらえて、想像していなかった未来にいけるとしたら…?
今回はそんなひとつの事例として、海外の大学で脳科学(神経科学)を専攻、研究員というキャリアを経てヒューマネージで活躍する社員をご紹介します。これまでに培った経験とは遠くにあるように見える選択肢について、彼の想いを聞きました。

「自分で新しいことを考えていく仕事をやる方が面白いんじゃないか」

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-ヒューマネージに入社するまでのご経験が、かなりめずらしいとききました。簡単にご紹介いただけますか?

私は子どもの頃から、脳のメカニズムや「なぜ人にはクリエイティビティがあるのか」「なぜ人は新しいことを脳が作り出せるのか」といったことに興味がありました。高校2年生の時に脳科学に関するセミナーを受け、そこで憧れていた脳科学者の方と直接話ができたことをきっかけに、本格的に脳科学を学ぶことを決意し、最先端の研究を行う米国カリフォルニア大学サンディエゴ校に進学しました。卒業後は帰国し、国立の脳科学研究所で研究員として日々研究に取り組んでいました。

-一見、今の仕事とは結び付かない仕事ですよね。なぜ一般の企業で働こうと思ったのでしょうか。

うーん、研究者の毎日ってけっこう単調なんですよね。ほぼ毎日実験室に行って、実験用マウスと向き合いながら、脳内を行き交うたんぱく質を研究する日々。それ自体は私にとっては面白かったんですが、自分が本当に知りたいことをこの研究で解明するには、たぶん何十年何百年かかってしまうんだろうな、という果てしなさも同時にあった。
そう考えた時に、脳が新しいことを思いつくメカニズムを研究するよりも、自分で新しいことを考えていく仕事そのものをやる方が面白いんじゃないか、と思ったんです。じゃあ、新しいことを日々生み出していく仕事ってなんだろう、と考えて、もしかしたらそれは研究者じゃなくて会社で働く人なのではないかと思った。それで研究者を辞めることにしたんです。

-疑問に思っていたことを解明するよりも、興味があることそのものを自分で行っていくことを選んだんですね。その中で、ヒューマネージを選んだ理由は何だったのでしょう。

きっかけは人材紹介会社からの紹介でしたが、会社説明を聞いて、事業内容に惹かれたのを覚えています。ヒューマネージはコンピテンシーやコーピングといった、その人がどのような人材なのかを分析するようなアセスメントツールなど、「人」に関する事業を展開しています。脳科学とは方法こそ違うものの、通ずる部分がありそうだなと思い、入社を決意しました。

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アイデアを実現させることは楽しくて、難しい

-現在どのような仕事をしているのですか?

お客様のニーズ、メンバーから出たアイデアをもとに、新しい製品やサービスの開発を行っています。嬉しいのは、試行錯誤の末製品やサービスが完成した時ですね。「こういうのがあればいいな」や「こうしたら、もっとよくなるのに…」といったアイデア自体はたくさん出るのですが、それを具体化して、予算や納期という制約を調整しつつ、関係者と連携しながら製品化していくのは本当に難しい。でもそこがやりがいだなと感じます。

-脳科学について学んでいた経験は、現在の環境でも活かされているのでしょうか。

直接的に何かの役に立つ、というのとは少し違うかもしれませんが、例えば「物事を徹底的に調べる」習慣は、現在の仕事に活かすことができていると思います。脳科学の実験をしていた時は、誰もやったことがない、まだ誰も解明できていない内容を研究することが必須なので、似たようなことを研究している人が他にいないかどうかを徹底的に調べるようにしていました。今も新しい製品やサービスを生み出す時には、他に誰がやっているのかももちろんですが、仕組みや方法を徹底的に調べてから開発に入るため、「物事を徹底的に調べる」習慣が身についていてよかったなと思います。

-会社で働く際にも、徹底的に調べることは重要ですよね。

そうですね。あとは、研究者にはかなりの「我慢強さ」が求められるのでその点でも役に立っているかもしれません。研究は、成果が出るまでに時間がかかることが多いのですが、今の仕事である新製品開発においても、日々何か新しいことを生み出すためには、新しい物事を吸収したり学んだりすることが不可欠なので、じっと力を蓄えるようなことが求められるケースもあります。そうした我慢が苦にならないことは、脳科学での経験が役に立っているかなと思っています。

-いま、改めてご自身のキャリアについて、どう思われますか?

学生さんの場合は専攻分野と就職先、キャリア入社の方の場合は前職のご経験と転職先、ということだと思いますが……「職種」や具体的な「業務」でみれば一見異なることにみえたとしても、本質的には同じであることは多いと思っています。例えばエンジニアの場合、IT知識を駆使してシステム開発のプロジェクトを進めていきますが、他にもコミュニケーション、タスク管理、計画力、リスク管理、人員・コスト管理……等、さまざまなスキルが求められます。

勉強してきたことや経験が業務内容に直接結びついているか、ということよりも、もっとコアな部分――たとえばエンジニアだったら「常に新しい知識をインプットする」とか「突き詰めて考える」とか「難しい課題に逃げずに向き合う」とか、そういう部分がマッチしていて楽しいと思えるかどうかが大切だと思います。ITの知識と経験はあとからついてくるもので、自分で選んだ場所であれば、そこが新たな世界だったとしても、必ず出来ることは多くあるはず。そうしながら勉強や経験を積んでいくことで、新たな領域の仕事が自分のものになっていくと思います。