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理系採用における適性検査とは。課題解決のための具体的な方法を解説

2024.02.21

【企業向け】適性検査の選び方とおすすめサービス比較10選

採用活動や人材配置の精度を高めるために、多くの企業が適性検査を導入しています。しかし、適性検査にはさまざまな種類があり、「どれを選べばよいのか分からない」「費用対効果が気になる」といった悩みを抱えている企業も少なくありません。

本記事では、適性検査の基礎知識から、種類ごとの特徴、選び方のポイント、おすすめの適性検査サービスまで詳しく解説します。自社に最適な適性検査を選び、採用や人材配置の精度を向上させましょう。

各適性検査の記述内容は、2025年2月時点の情報です。
1. 適性検査とは?企業が導入する理由

適性検査とは、求職者や従業員の能力・性格・行動特性を客観的に測定するためのテストです。特に採用時には、書類選考や面接だけでは見極めにくい部分を補完し、より適した人材を選ぶために活用されます。

適性検査が導入される主な理由

  • 採用のミスマッチを防ぐ(入社後の早期離職を減らす)
  • 企業文化や職種に合う人材を見極める
  • 面接だけでは分からない特性を客観的に判断する
  • 既存社員の適性を把握し、適材適所の配置を行う

リクルートの調査によると、87.5%の企業が採用時に適性検査を実施しており、その重要性が高まっていることが分かります。

参考:就職白書2024(P11)|株式会社リクルート
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2. 適性検査の主な種類(知的能力検査・性格検査)

適性検査にはさまざまな種類がありますが、大きく分けると**「知的能力検査」と「性格検査」の2種類に分類されます。それぞれの特徴を理解し、採用や人材配置の目的に合わせて適切な検査を選ぶことが重要です。

2-1. 知的能力検査(能力検査)とは?

知的能力検査(能力検査)とは、受験者の思考力や判断力、問題解決力を数値化するための検査です。
この検査では、以下のような能力が測定されます。

測定項目 概要
言語能力(国語力) 語彙力や文章読解力を測る
数的処理能力(計算力) 数字や数量に関する処理能力を測る
論理的思考力 物事を整理し、論理的に考える力を測る
空間把握能力 図形や空間的な情報処理能力を測る
情報処理能力 データを素早く正確に処理する能力を測る

知的能力検査が重視される職種の例

  • 総合職・事務職(論理的思考力・数的処理能力が必要)
  • IT・エンジニア職(情報処理能力が求められる)
  • コンサルティング職(問題解決力が重要)

例えば、TG-WEBやSPIといった適性検査では、言語・非言語の分野に分かれた問題が出題され、応募者の基礎学力や論理的思考力を測定できます。

2-2. 性格検査とは?

性格検査とは、受験者の価値観や行動特性、対人関係のスタイルなどを把握するための検査です。

この検査では、以下のような項目が測定されます。

測定項目 概要
社交性 人との関わりを好むか、慎重に関係を築くか
ストレス耐性 困難な状況に直面したときの対応力
責任感・誠実性 責任を持って仕事を遂行する力
協調性 チームの一員としての適性
リーダーシップ 人をまとめる力・意思決定力
挑戦心・主体性 自発的に行動し、新しいことに挑戦する姿勢

企業文化や職種ごとに求められる適性の違い

企業が性格検査を導入する最大の目的は、企業文化や求める人物像に合った人材を見極めることです。

例えば、以下のようなケースでは、求める性格が大きく異なります。

  • 「成果主義の営業会社」 → 挑戦心・積極性が高い人材を採用
  • 「チームワークを重視する企業」 → 協調性・誠実性が高い人材を評価
  • 「正確性が求められる経理職」 → 慎重で責任感の強い人材を求める
  • 「変化の激しいIT企業」 → 柔軟性・学習意欲の高い人材が向いている

このように、企業ごとの価値観や働き方に適した人材を採用するために、性格検査が活用されています。

2-3. 知的能力検査と性格検査の違いと活用方法

適性検査は、「知的能力検査」と「性格検査」を組み合わせて実施するケースが多いです。

検査種類 測定内容 主な目的
知的能力検査 論理的思考力、言語理解、数的処理 職務遂行能力の確認
性格検査 社交性、ストレス耐性、責任感、協調性 企業文化・職種との適性を判断

どちらも重要な要素のため、適性検査を導入する際は「何を測りたいのか?」を明確にし、企業の採用方針に合った検査を選ぶことがポイントです。

次の章では、実際にどのような適性検査があるのか、主要なサービスを比較しながら紹介していきます。

3. 適性検査を活用した採用の流れ

企業が検査を導入する際、一般的には以下の流れで活用されます。

  • 求める人物像を定義(例:「営業職は社交性と挑戦心を重視」)
  • 適性検査の実施(書類選考後や一次面接前など)
  • 結果の分析(企業の基準と照らし合わせ、適性を判断)
  • 面接と組み合わせて最終判断(性格検査の結果をもとに質問を工夫)
  • 内定後の配属検討にも活用(特性を考慮して最適な部署へ)

 

適性検査を活用することで、企業は自社にフィットする人材をより効率的に見極められるようになります。

また、適性検査の活用は単なる選考の一部にとどまらず、組織にフィットする人材を見極めるための重要な手段です。自社に合った適性検査を選び、活用方法を明確にイメージすることで、より精度の高い採用と人材活用が実現します。

次の章では、実際にどのような適性検査があるのか、主要なサービスを比較しながら紹介していきます。

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4. 【一覧比較】おすすめの適性検査サービス10選(検査内容・実施方式・特徴など)

企業が採用活動に適性検査を取り入れる際、さまざまな選択肢があります。それぞれのサービスには特徴があり、企業のニーズに応じて選ぶことが重要です。ここでは、代表的な適性検査サービスを紹介します。

サービス名 検査内容 所要時間 検査実施方式 特徴 導入実績
SPI 知的能力(言語・非言語)や性格を評価 約30分〜1時間 Web・テストセンター・マークシート 長年の実績があり、広範な職種に対応 大手企業・中小企業広く導入
GAB 言語・非言語能力(知的能力)、性格検査 約50分 Webテスト、ペーパーテスト コンサルティング・金融・商社など、高度な論理的思考力を求める企業で採用 IT業界や営業職などで導入
TG-WEB 性格、知的能力、ストレス耐性など多角的に評価 約30分〜1時間 Web・テストセンター・マークシート・AI監視型 多角的な分析が可能、ストレス耐性を測定 幅広い業界で採用、特に人事評価にも使用
ミキワメ リーダーシップや協調性、適応能力の評価 約30分〜1時間

Web・AI監視型

リーダーシップや協調性を重視 管理職やリーダー職向けの企業に導入
ミツカリ 性格、行動特性、企業文化とのフィット感評価 約30分 Web 企業文化や価値観に合った人材を見極める 企業文化重視の採用に導入
アッテル ストレス耐性や成長意欲を評価 約20〜30分 Web ストレス耐性や成長意欲に特化 若手社員のパフォーマンス予測に活用
スカウター 職務に求められるスキルや特性を評価 約30分〜1時間 Web 職務適性を重視、職種に特化した評価が可能 特定職種に特化した人材選定に使用
Talent Analytics 行動特性や知的能力のデータドリブン分析 約30分 Web データ解析による高精度な人材分析が可能 大手企業やデータ重視の企業に導入
Compass 知的能力、性格、適応力を多面的に評価 約30〜40分 Web 幅広い職種に対応、多面的な評価が可能 採用の初期段階で活用、広範な職種対応
GPS-Business 営業職やマネジメント職に必要な能力を評価 約30分 Web 営業・マネジメント職向けの適性分析が可能 営業職・マネジメント層向けに導入
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4-1. SPI

検査内容 言語・非言語能力(知的能力)、性格検査
所要時間 約35〜60分(能力検査:約35分、性格検査:約30分)
実施方法 Webテスト、テストセンター、マークシート方式
特徴
  • 日本で最も広く利用されている適性検査で、採用選考の標準的なツール
  • 企業の採用フローに合わせて柔軟に導入可能
  • 性格検査では仕事への適性や職務適合性も評価

4-2. GAB

検査内容 言語・非言語能力(知的能力)、性格検査
所要時間 約50分(能力検査:約30分、性格検査:約20分)
実施方法 Webテスト、ペーパーテスト
特徴
  • コンサルティング・金融・商社など、高度な論理的思考力を求める企業で採用
  • 図表読解や論理的思考力を測定する「図表の読み取り問題」が特徴的
  • SPIと同様に、企業の求める適性に応じた評価が可能

4-3. TG-WEB

検査内容 言語・非言語能力(知的能力)、性格検査、ストレス耐性検査
所要時間 約30〜60分
実施方法 Web(自宅受験・企業指定会場)、AI監視型
特徴
  • 知的能力だけでなく、ストレス耐性などの心理面も評価できる
  • 問題の難易度が高めで、対策をしないと高得点を取りにくい
  • Web上で実施でき、企業の採用フローに柔軟に組み込める

4-4. ミキワメ

検査内容 性格検査(リーダーシップ・協調性・適応能力)
所要時間 約30〜60分
実施方法 Web、AI監視型
特徴
  • 個人の価値観や行動特性を細かく分析し、リーダー適性を評価できる
  • チームワークや組織適応力を重視する企業に適している
  • 採用だけでなく、社員の適材適所の配置や組織開発にも活用可能

4-5. ミツカリ

検査内容 性格検査(価値観・行動特性・企業文化との適合性)
所要時間 約30分
実施方法 Web
特徴
  • 候補者の価値観や行動パターンを分析し、企業文化との相性を可視化
  • 組織の文化に合った人材を採用するために有効
  • 採用後のミスマッチを防ぎ、定着率の向上に貢献

4-6. アッテル

検査内容 ストレス耐性検査、成長意欲・学習能力の測定
所要時間 約20〜30分
実施方法 Web
特徴
  • 若手社員のポテンシャルを測定し、新卒・第二新卒採用に最適
  • ストレス耐性や成長意欲を評価することで、長期的な活躍が期待できる人材を発見
  • 採用だけでなく、研修や育成プログラムの設計にも活用可能

4-7. スカウター

検査内容 職務適性検査(業務スキル・特性評価)
所要時間 約30〜60分
実施方法 Web
特徴
  • 特定の職種ごとに求められるスキルや特性を評価できる
  • 営業職や技術職など、専門性の高い職種の選考に適している
  • 採用だけでなく、社員の適材適所の配置にも利用可能

4-8. Talent Analytics

検査内容 知的能力検査・行動特性分析
所要時間 約30分
実施方法 Web
特徴
  • データ解析による精度の高い人材分析が可能
  • 企業の求めるコンピテンシーと照らし合わせて評価できる
  • 人材のパフォーマンスを定量的に予測し、採用の精度向上に貢献

4-9. Compass

検査内容 知的能力検査・性格検査・適応力評価
所要時間 約30〜40分
実施方法 Web
特徴
  • 幅広い職種に対応した適性検査で、初期選考のスクリーニングに有効
  • 性格特性や価値観を分析し、組織適応力を評価できる
  • 企業文化に合った人材を見極め、採用後のミスマッチを防ぐ

4-10. GPS-Business

検査内容 営業職・管理職向けの適性検査
所要時間 約30分
実施方法 Web
特徴
  • 営業職やマネジメント職に必要なスキル・適性を評価
  • コミュニケーション能力やリーダーシップを重点的に測定
  • 採用だけでなく、昇進・配属決定の際にも活用できる

これらの適性検査サービスは、それぞれ異なる特徴を持ち、企業のニーズに応じた選択が求められます。自社の求める人物像や業界特性に合った適性検査を選ぶことが、効率的な採用活動と人材の最大活用につながります

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5. 適性検査を選ぶ際のチェックポイント(目的・業界・企業規模)

適性検査を選ぶ際は、導入目的や受検者人数などを踏まえて自社に合ったものを選ぶことが重要です。以下のポイントを考慮して、自社に最適な検査を見極めましょう。

5-1. 導入の目的に合っているか(新卒・中途・人材活用)

適性検査は、導入する目的によって適した種類や活用方法が異なります

新卒採用
  • 応募者を効率的に選別するため、書類選考後や一次面接前に実施することが多い。
  • 学力や論理的思考力を測る知的能力検査が重要視されることが多い。
中途採用
  • 即戦力のスキルや価値観の確認を重視し、性格検査や行動特性の分析を中心に実施。
  • 最終面接前や内定後に企業文化との適性を測るために使われることが多い。
人材活用・育成
  • 入社後や定期的に適性検査を活用して、人材の適性や特性を把握し、適切な配属や育成計画に役立てる。
  • 存社員のスキルや強みを理解し、マネジメントやキャリア開発に活用する企業も増えている。

導入の目的に合った適性検査を選ぶことが、効果的な活用に繋がります。

5-2. 業界・職種に適しているか

業界や職種によって、適性検査で重視すべきポイントが異なります。

  • 論理的思考力が求められる職種(エンジニア・企画・金融など)
    → 計算力・推論力を測る知的能力検査が適している。
  • 対人スキルやチーム適性が重視される職種(営業・接客・管理職など)
    → コミュニケーション能力や価値観の一致を分析する性格検査が有効。

職種ごとの適性を考慮し、検査の種類を選びましょう。


5-3. コストと受検者数のバランス

適性検査のコストは、受検者数や企業規模に応じて選ぶ必要があります。

  • 大規模採用(年間100人以上)
    → コスト効率の良い検査を選び、多くの候補者をスクリーニングする。
  • 中小規模採用(年間10〜50人程度)
    → 詳細な分析が可能な検査を活用し、より精度の高い選考を行う。
  • ハイクラス人材・幹部候補の採用
    → 深い分析が可能な適性検査を導入し、リーダーシップや意思決定力を評価する。

コストと採用規模のバランスを考慮し、適切な検査を選びましょう。


5-4. 受検のしやすさ(Web対応・スマホ対応)

受検環境を整えることで、受検率や候補者の満足度が向上します。

  • オンライン受検が可能か → 自宅受検ができるか、Webブラウザで対応できるか。
  • スマホ対応の有無 → PCだけでなくスマホでも受検可能か。
  • テストセンター受検の有無 → 企業ごとに公平な評価ができる方式か。

特にリモート採用が増えている現在、オンラインで完結できるかどうかは重要なチェックポイントです。


5-5. 過去の導入実績があるか

自社の業界や採用規模に近い企業での導入実績がある適性検査を選ぶと、よりスムーズに運用できます。

  • 大手企業が導入しているか → 信頼性が高く、多くの受検者データを持つ検査を選ぶ。
  • 同業他社での導入実績があるか → 自社の求める人材像に近い企業の事例を参考にする。
  • 中小企業でも導入しやすいか → 費用や運用負担が少ないものを選ぶ。

適性検査の種類によっては、業界ごとの特性に合わせたカスタマイズが可能なものもあります。自社に近い導入事例を参考にしながら選びましょう。

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6. 適性検査を導入して組織の人材力を高めよう

適性検査を導入することで、より精度の高い採用や人材配置が可能になります。自社に合った検査を選び、適切に活用することで、採用の成功率を向上させましょう。
また、検査結果を基に社員の強みや課題を見極め、個々の成長を促すことができます。組織の目標に合わせた人材を配置することで、チーム全体のパフォーマンス向上に繋がります。
適性検査を活用して、組織の人材戦略を強化し、長期的な成長を目指してみてください。

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サービスのご紹介

適性検査を導入する際、実際にどの検査が自社に最適かを見極めることが重要です。まずは、実際の検査を体験してみることをおすすめします。自社のニーズに最適な適性検査を見つけるために、トライアル受検を実施して、サービスの使い勝手や結果を実感してみてください。

興味のある方は、下記のリンクから無料でトライアル受検をお試しいただけます。ぜひ、この機会に検査の効果を確認し、自社の採用や人材配置に役立ててください。

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